【背景】小児においては遺伝性代謝性疾患が非アルコール性脂肪性肝疾患と類似した臨床像を呈することがあり、その鑑別が求められる。【目的】肥満症の小児における肝機能障害と、セルロプラスミン(CP)の合成・代謝に関与する遺伝子変異の関連を検討した。【方法】DNAを全血から抽出し、5つの遺伝子(PANK2、PLA2G6、CP、ATP7B、LIPA)を次世代シークエンサーシステムで解析した。【結果】解析対象は4名。いずれの症例においても、遺伝子変異を指摘できなかった。【結語】肥満症の小児にみられる肝機能障害は、CP代謝に関連する遺伝子変異とは関連ないと思われた。
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