研究課題/領域番号 |
19K11667
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
宮崎 亮 島根大学, 学術研究院人間科学系, 准教授 (20531908)
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研究分担者 |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究室長 (40335443)
綾部 誠也 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (80407238)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 日内リズム / 身体活動量 |
研究実績の概要 |
令和2年度の研究計画は、令和元年度の成果を元に、運動時における心身の疲労と朝型夜型嗜好性との関連を実験として調査する予定であった。しかし、令和元年度の終盤に発生した新型コロナウイルスの影響により、ヒト実験がほぼすべて不可能となってしまい、令和2年度の研究計画は大きく崩れてしまった。その後、ウイルス感染予防対策などを講じながら、実験再開を試みようとしたが、結局令和2年度すべての期間において上記実験再開は不可能であった。 しかしながら、そのような状況ではあったものの、複数の研究成果を挙げることができた。まず高齢者については、運動が客観的睡眠の質に与える影響を原著論文として公開した。本研究では、特に睡眠障害のない地域在住高齢者に対する軽い有酸素運動が、客観的睡眠の質を改善させることを明らかにし、欧州の老年医学雑誌に掲載された。今後は、この成果を元に、身体活動、体内時計機能および睡眠の質との相互関係を調査する予定である。 そのほか、対面での調査が困難となったため、島根県内の複数の研究フィールドで、非対面での調査も含め、それ以外の方法を模索した。その結果、1つの研究フィールド(隠岐の島)では既存データを活用し、原著論文として1報公開した。そのほか、もう1つのフィールド(津和野町)では、新規データ取得を目指した。その結果、高齢者約140名に対し質問紙データおよび活動量計データを取得できた。質問紙調査では、クロノタイプ(朝型夜型嗜好性)データに加え、生活習慣や睡眠の質なども聴取しており、今後追加調査も予定している。併せて、この津和野町フィールドでは活動量計の長期間測定が現在も進行中である。 以上の通り、我々は新型コロナウイルスの極めて難しい状況の中であっても研究活動を継続するべく最善を尽くし、その結果、可能な限り成果を挙げたと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和2年度は、新型コロナウイルスの影響により、当初予定していた、若年者および高齢者の日内リズム実験がすべて不可能となったため。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度は、新型コロナウイルスの影響により予定していた実験の多くが実施できなかったが、郵送など非対面での実験に切り替え、限定的ではあるが複数のデータを取得できた。令和3年度は、依然として、当初予定していた対面による実験は実施できない可能性が高い。そこで、令和2年度に引き続き、非対面での調査を行うほか、状況が整えば、少人数での実験も実施できればと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響で、当初予定していた実験ができなかったため。
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