| 研究課題/領域番号 |
19K11704
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| 研究機関 | 東京医療保健大学 |
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研究代表者 |
清水 雅富 東京医療保健大学, 医療保健学部, 准教授 (90389841)
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| 研究分担者 |
台蔵 彩子 聖徳大学, 人間栄養学部, 助教 (10364978)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 必須脂肪酸 / アルデヒド / 飽和脂肪酸 / 多価不飽和脂肪酸 / 4-HNE / カルボニルストレス / 細胞毒性 / 遺伝毒性 |
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| 研究実績の概要 |
本年度は昨年度から引き続き若年期のマウス生体試料を用い各種実験を行った。細胞毒性への影響を確認するために生体中のアルデヒド蓄積量について、4-hydroxy-2-hexenal (4-HHE)、Crotonaldehyde (CRA) 、Malondialdehyde (MDA)、Acrolein (ACR)をイムノブロット法にて分析を行った。その結果、肝臓中の4-HHEは飽和脂肪酸摂取群に比べ、多価不飽和脂肪酸摂取群において有意に高値を示した。また、CRAでは飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸摂取群に比べ、多価不飽和脂肪酸摂取群において有意に高値を示した。これらの結果から、食餌による多価不飽和脂肪酸摂取は脂質酸化ストレスを促進し、生体内アルデヒド量を増加させる可能性が示唆された。
それと並行して、コロナ禍で順延し昨年度行う予定であった、生後1年以上経過したマウスを使用し、給餌する脂肪酸組成を変え中年期の影響を検討するための3ヶ月飼育を完了させた。飼育終了後、血液、各臓器を摘出、保存した。現在、各種関連酵素等のmRNA発現量をリアルタイムPCR法にて分析中である。また、肝臓中の各種アルデヒド蓄積量および各種脂肪酸量の測定においても、可及的速やかに分析していく予定である。
当初の研究計画では生後48週齢のマウスで飼育を開始する予定であったが、飼育開始時期に合わせた生後48週齢マウスの個体数確保が難しかったため、個体数を確保するために生後52週齢をマウス用い飼育を行った。予定より4週分加齢したマウスを用いることになったが、特に研究目的には影響しないものと考えている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響で、当初予定していた期間に動物飼育が行えなかったため実験試料の作成も滞っている。また、使用予定だった試薬類の製造中止およびマンパワー不足など様々な要因も重なったため、予定していた研究計画に大幅な遅れが生じてしまった。
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| 今後の研究の推進方策 |
研究計画を延長して行うこととした。研究計画4年目は、コロナ禍で行えていない3年目の研究計画の飽和脂肪酸摂取群、一価不飽和脂肪酸摂取群、多価不飽和脂肪酸摂取群の3群において生後78週齢から90週齢の3ヶ月飼育による老年期影響実験について、各種脂肪酸摂取による細胞内産生アルデヒド蓄積量および遺伝毒性への影響について検討を行っていく予定である。
加齢などによる個体成長への影響から予定量の血液を採取することができなかったため、血球膜中の各種脂肪酸量分析から血中の脂肪酸量分析へと変更して行うことにした。また、アルデヒド由来DNA損傷（エテノ付加体を定量）を測定する予定であったが、使用するELISAキットの試薬が製造停止となってしまったため、急遽、活性酸素種などにより生成されるDNAの酸化的損傷の代表的なDNA損傷の一つである8-hydroxy-2-deoxyguanosine（8-OHdG）測定へと変更し、脂質の酸化ストレスから誘導される遺伝毒性の評価項目として行うこととした。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍で当初予定していた研究計画が順延し、使用予定だった消耗品及び試薬類の経費を使用できていないため、研究計画を延長し次年度に繰り越す必要が生じた。また、研究計画の変更に伴う実験のコスト削減等により使用予定金額との差額が生じたため、次年度予算と合わせて使用する計画である。
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