本研究では、ミエリンや神経突起を含むマルチモーダル脳指標(CM)と、年齢、疲労、認知機能などの被験者指標(SM)との関連について横断的MRI研究を行った。CMとSMを用いた正準相関分析(CCA)により、SMのCCA1の負荷は年齢およびセットシフトに関連する認知能力と高い相関を示したが、感情状態および疲労指数とは有意な相関を示さなかった。CMのCCA1の負荷は、ミエリンおよび神経突起密度と相関し、細胞外コンパートメントおよび皮質厚と逆相関した。 この所見は、脳がライフスパンを通して可塑的なシステムから安定的なシステムへと移行することを示唆しており、これが認知の結晶化を支えている可能性がある。
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