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2021 年度 実績報告書

高品質な培養ヒト筋細胞を用いたサルコペニアの予防・治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K11710
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)

研究代表者

周 赫英  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50750080)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード骨格筋
研究実績の概要

我々はヒトに適用されるサルコペニアに対して効果的な予防・治療法の開発を目指して研究を進めている。骨格筋の優れた再生能力を利用し、ヒト由来の筋幹細胞を移植再生医療への応用を目標に、幹細胞性の指標であるPax7の発現レベルとよく相関する細胞表面マーカーを用いて、より高品質なヒト筋幹細胞を濃縮し、in vitroおよび in vivoでの骨格筋再生に対する効果を検証した。
細胞表面マーカーの発現レベルに応じ、高発現のヒト骨格筋前駆細胞を培養し、分化誘導した結果、巨大な筋管細胞が形成され、低発現の細胞より分化能が高いことが確認された。また、継代培養を重ねると、細胞分化能の低下とともに、細胞表面マーカーの発現も不可逆的に低下し、継代培養による幹細胞の品質低下を反映する。さらに、本マーカーの遺伝子を過剰発現させることによって、ヒト骨格筋前駆細胞の自己複製能が著しく促進され、分化能も有意に増加された。
細胞表面マーカーの発現レベルが異なるヒト骨格筋前駆細胞を免疫不全マウスの前脛骨筋に移植したところ、どちらもヒト細胞の生着が確認された。一方、高発現細胞を移植したマウス前脛骨筋においてはヒト骨格筋線維が多数形成されたに対して、低発現細胞を移植したマウスの前脛骨筋にヒト骨格筋線維はほぼ確認できなかった。
以上の解析の結果から、ヒト筋幹細胞の品質を反映する本マーカーを指標に高品質な幹細胞を濃縮することで、高効率な細胞移植治療の実現につながると期待できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Increased MFG‐E8 at neuromuscular junctions is an exacerbating factor for sarcopenia‐associated denervation2021

    • 著者名/発表者名
      Ikemoto‐Uezumi Madoka、Zhou Heying、Kurosawa Tamaki、Yoshimoto Yuki、Toyoda Masashi、Kanazawa Nobuo、Nakazawa Tatsu、Morita Mitsuhiro、Tsuchida Kunihiro、Uezumi Akiyoshi
    • 雑誌名

      Aging Cell

      巻: 21 ページ: -

    • DOI

      10.1111/acel.13536

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 様々な臓器に存在するPDGFRα陽性間質細胞の比較解析2021

    • 著者名/発表者名
      黒澤珠希, 梶典幸, 上住円, 周赫英, 吉本由紀, 湊圭太郎, 堀正敏 , 上住聡芳
    • 学会等名
      第7回日本筋学会学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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