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2021 年度 実施状況報告書

近赤外線の星状神経節照射を用いた精神的ストレスマネジメントに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K11712
研究機関弘前大学

研究代表者

吉田 英樹  弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (20400145)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードストレス / 電気刺激 / 有酸素運動 / 星状神経節 / 近赤外線
研究実績の概要

2021年度については、2020年度に得られた研究成果に基づき、星状神経節への近赤外線照射(以下、近赤外線照射)については、臨床研究として実際に精神的ストレス暴露下にある症例に対する介入研究を予定していた。しかし、2020年度から続く新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ禍)の影響を受けた結果、臨床研究の遂行自体が困難な状況となり、新たな知見を得ることが出来なかった。
一方、2020年度から新たに計画した電気刺激に関する研究については、健常者を対象とした基礎的データの収集を遂行できたため、新たな知見を得ることができた。従って、研究実績の概要としては、電気刺激に関する研究について以下に言及することとする。
新たに得られた主な知見としては、電気刺激の電流強度の違い(すなわち、運動レベルと感覚レベル)と電極貼付法の違いに着目した場合、運動レベルでの電気刺激では、同側の同一皮膚分節(デルマトーム)上に2組の電極を貼付して実施する場合、対象者の不安やストレスが高まりやすいことが示された。一方、感覚レベルでの電気刺激であっても、左右両側の同一デルマトーム上に電極を1組ずつ貼付して実施すると、通常の運動レベルでの電気刺激よりも対象者の不安やストレスも低く抑えられる可能性が示された。従って、電気刺激では、電流強度を感覚レベルとした上で、左右両側の同一デルマトーム上に電極を1組ずつ貼付して実施することで、不安やストレスの軽減効果が高まる可能性が考えられた。この他に、有酸素運動と電気刺激の同時施行により、有酸素運動や電気刺激を単独で実施した場合よりも痛覚閾値が上昇するという知見も得られ、ストレスに関しても同様の結果が得られるのではないかと考えられたが、ストレスそのものを評価指標とした実験は現時点では未実施であり、今後の課題となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2021年度は、2020年度に引き続きコロナ禍の影響を受け、当初予定していた研究計画を部分的に実施するに止まった。特に、臨床研究として予定していた研究計画については、実施することができなかった。
現状では、健常者を対象とした対面での実験は、十分な感染対策をとることで実施可能となっており、基礎的データを収集することは可能となっている。しかし、臨床研究の遂行については、次年度以降も困難と言わざるを得ない状況である。

今後の研究の推進方策

現状では、2022年度についても、コロナ禍の影響のため、臨床研究の遂行は困難な状況が続いている。このため、2022年度については、健常者を対象とした電気刺激に関する研究を主体的に進め、特に運動と併用した場合のストレス軽減の可能性について検討することを課題とする。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、コロナ禍の影響により、当初予定していた臨床研究を実施することが出来ず、臨床研究での物品購入や旅費などを使用しなかったためである。
次年度(2022年度)では、研究の主体を電気刺激とし、研究を実施するために必要な物品の購入の他、研究成果の学会発表および論文投稿の際に翌年度分として請求した助成金と合わせて使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 身体の左右対称部位を刺激する経皮的電気神経刺激(TENS)の鎮痛効果に関する検討2021

    • 著者名/発表者名
      本田聖弥, 吉田英樹, 他
    • 学会等名
      第25回日本ペインリハビリテーション学会学術大会
  • [学会発表] 有酸素運動(AE)と経皮的電気神経刺激(TENS)の同時施行が痛覚閾値に及ぼす影響2021

    • 著者名/発表者名
      工藤遼太, 吉田英樹, 他
    • 学会等名
      第25回日本ペインリハビリテーション学会学術大会

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公開日: 2022-12-28  

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