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2020 年度 実施状況報告書

BONEプログラムが要介護者の骨密度と運動機能に及ぼす有効性

研究課題

研究課題/領域番号 19K11718
研究機関広島大学

研究代表者

黒坂 志穂  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80580901)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード要介護者 / 骨密度 / 歩行速度
研究実績の概要

体力トレーニングは、高齢者の歩行能力の低下を防ぐことができるが、足部機能トレーニング(BONEプログラム)が日常生活動作(ADL)障害のある高齢者の歩行能力を改善するかどうかは不明である。したがって、本研究では、ADL障害のある高齢者の歩行能力に対する足へのBONEプログラムの効果を調査することを目的とした。2017年12月から2018年3月の間に、ADL障害のある27人の高齢の日本人成人(75歳)を対象とした単一施設のランダム化比較試験を実施した。参加者は介入グループまたは対照グループにランダムに割り当てられた。介入グループは、ナーシングホームが通常参加者に提供する日常的な活動に加えて、週に2回、4か月間60分の足の機能トレーニングを受けた。介入群での4か月のトレーニング後、歩行速度と音速は大幅に増加したがその一方で、コントロールグループでは変化が認められなかった。歩行の推進段階での前足のピーク圧の変化は、対照群よりも介入群で有意に高かった(p = 0.003)。歩行速度は、推進段階における前足のピーク圧(r = 0.27、p = 0.048)と有意に相関した。
本研究では、BONEプログラムがADL障害のある高齢者の歩行速度、骨強度、足底圧分布を改善するかについて検討を行ったが、すべての項目において大幅な改善が認められたことから、BONEプログラムは要介護状態の高齢者において有用なプログラムであることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究では,要介護者を対象に,申請者が開発したBONEプログラムが骨密度の増加と運動機能の向上における有効性の検証を行うことを目的とした。この実験は終了し、国際学会での発表及び論文の執筆が完了しているため、当初のスピードより早く進んでいると考えれられる。

今後の研究の推進方策

今後は、健康な高齢者を対象としBONEプログラムがどのように影響するのかを検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

雑費であり、機械装置購入の際に残が出てしまったため、今年度文具を購入することで使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The Effect of Foot Functional Training on Gait Ability in Older Adults with Activities of Daily Living Disability: A Randomized Controlled Trial2020

    • 著者名/発表者名
      Takuma Yanaoka ; Yuko Yamasaki ; Takeshi Ueda ; Ayumi Tanigashira ; Tatsuya Deguchi ; Yoshio Yuzaki ; Senju Mori ; Shiho Kurosaka
    • 雑誌名

      International Journal of Gerontology

      巻: 14 ページ: 320,326

    • DOI

      10.6890/IJGE.202011_14(4).0013

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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