研究課題/領域番号 |
19K11722
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
大西 秀樹 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30275028)
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研究分担者 |
佐藤 泉美 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (20726971)
石田 真弓 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (80636465)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | チアミン / ビタミンB1 / ウエルニッケ脳症 / コルサコフ症候群 / 高齢者 |
研究実績の概要 |
本年度行った研究は以下の通りである。 ①認知症患者の精神症状悪化がチアミン欠乏による症状であったことの症例報告(内容)認知症患者の精神症状悪化がチアミン欠乏によるものであることが判明した。(意義と重要性)認知症患者の精神状態が悪化した時は、チアミン欠乏も検討するべきであることが判明した。 ②地域一般住民調査(Ogano study 1)(内容)埼玉県小鹿野町の地域健康フェスティバル参加者を対象として、静脈血採血によるチアミン濃度の測定を行い、欠乏の頻度を調査した。(結果)住民270名が本研究に参加したが、欠乏者はいなかった。(意義および重要性)健康フェスティバルに参加可能な一般住民においてはチアミン欠乏は認められないことが判明した。 ③高齢施設入所者調査(内容)埼玉県小鹿野町にある3つの高齢者施設において、研究の同意を得た後で入居者からビタミンB1の採血を行なう予定で準備を進めている。(意義および重要性)高齢施設入所者におけるチアミン欠乏の頻度は知られていない。本研究により欠乏の頻度と背景が分かれば高齢施設入所者のチアミン欠乏による脳障害を予防することが可能となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高齢施設入所者の採血を行なうための準備を行なっている。
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今後の研究の推進方策 |
採血終了後にチアミン欠乏の頻度が判明する。 患者背景因子を用いて多変量解析を行ない、発症に関連する要因を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度で基本的な調査計画が予定通りに終了した。 今後は、高齢入居者に対しビタミンB1採血を行ない、結果を出して発表するための準備に対して研究費を使用する予定である。
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