研究課題
基盤研究(C)
本研究では、周産期の母親の栄養状態が児の将来の疾病発症に関与する可能性をエピゲノムの観点から解明することを目的とした。エピジェネティクスは環境の影響を細胞内で記憶する機構として注目されている。中でもDNAメチル化は、細胞分裂時に娘細胞に受けつがれる化学修飾であり、記憶に関わる分子機構として注目されている。我々は、妊娠前の母親の要因と関連するDNAメチル化変化を日本人約300名の臍帯血から検出した。この変化は他の研究グループでも報告されており、児の将来の糖代謝への影響の関与が示唆されている。
栄養学 分子生物学
本研究成果から、次世代の健康に影響を及ぼす可能性のある周産期の因子を同定し、次世代の疾病発症予防に繋げられることが期待される。