研究課題
基盤研究(C)
ヒト非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:以下NASH)の組織試料の網羅的な遺伝子発現解析から得た「遺伝子クラスター」について発現を変化させるシグナルや転写因子を、ヒト細胞株を用いて探索した。主な標的としたAKR1B15遺伝子はNrf2活性化で発現が誘導されるが、発現調節AKR1B10と比較し、同一クラスターでも発現調節機構が複雑であることが示唆された。
生活習慣病、内分泌・代謝学
NASHは極めて頻度の高い疾患であるだけでなく、肝がんの発生母地として、また心血管病変のハイリスクとして重要であるが、病態の多くが不明で決定的な治療法のない、unmet medical needsの疾患である。本研究は、実際のヒト組織を用いて得た知見をもとに複雑なNASHの分子病態を明らかにしてゆく必要性を示し、診断・治療薬の開発への道を開く情報を提供する。