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2020 年度 実施状況報告書

プログラニュリンの加齢性心肥大に伴う心不全における役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K11766
研究機関大阪大学

研究代表者

大濱 透  大阪大学, 歯学研究科, 助教 (20467583)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードprogranulin / atherosclerosis / cardiac hypertrophy / heart failure
研究実績の概要

我々はこれまでにProgranulin (PGRN)欠損により対象マウスと比較して、マクロファージの易泡沫化や全身炎症が促進しており、動脈硬化が進行すること(Cardiovasc Res. 2013 Oct 1;100(1):125-33. doi: 10.1093/cvr/cvt178.)や加齢による心肥大が進行し、心不全発症、生存率低下を来し、心肥大の進行にはβ-cateninの活性化が関与していること(J Mol Cell Cardiol. 2020 Jan;138:197-211. doi: 10.1016/j.yjmcc.2019.12.009)を見出し、報告した。この中でPGRN欠損マウスは対照マウスと比較して心臓における老化現象も促進していることも明らかにした。また、PGRNホモ欠損ではヒトにおいてもライソゾーム病となることが報告されており、心臓や血管領域よりもPGRN研究が進んでいる脳神経領域でもライソゾームの機能異常が報告されている。我々は動脈硬化促進のメカニズムとしてマクロファージの易泡沫化機構についてライソゾーム機能との関連について興味深い結果が得られたため、これらの検討を先行して行い、現在論文化最終段階である。PGRN欠損マウスは対照マウスと比較して加齢に伴う心肥大、心不全発症を高率に起こし、また心収縮力の明らかな低下は惹起しないので、左室収縮力が保たれた心不全:Heart failure with preserved ejection fraction (HFpEF)のモデルになりうると考え、心筋生検サンプルPGRN、β-cateninの定量と心機能との関連についての検討の系立ち上げのための基礎的な検討も同時に行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでの検討でマクロファージの泡沫化過程で興味深い結果が得られたので、先行して検討し、論文化を行ったため、予定した研究についてはやや遅れている。

今後の研究の推進方策

現在行っている論文化の完遂と従前予定していたヒトサンプルでの検討を同時に進めていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Progranulin deficiency leads to enhanced age-related cardiac hypertrophy through complement C1q-induced beta-catenin activation2021

    • 著者名/発表者名
      Yinghong Zhu
    • 学会等名
      第85回日本循環器学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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