研究課題/領域番号 |
19K11782
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 大阪大谷大学 |
研究代表者 |
黒川 優 大阪大谷大学, 薬学部, 助教 (70759761)
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研究分担者 |
竹橋 正則 大阪大谷大学, 薬学部, 准教授 (10378862)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | セレン / 血管内皮細胞 / 微量必須元素 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
微量必須元素セレンは、肝臓で合成されるセレンタンパク質P(SELENOP)と細胞膜上の低密度リポタンパク質受容体の一つであるアポリポプロテインE受容体2(ApoER2)によるエンドサイトーシスを介して輸送される。ApoER2は細胞外シグナルをそのリン酸化によって細胞内に伝達する機能も持つ。SELENOPはApoER2のリガンド結合部位ではなくβプロペラドメインに結合することから、シグナル伝達を変化させることが考えられ、血管内皮細胞内の遺伝子発現を変化させることを見出した。またニューロンにおけるドパミン代謝を調節することが観察された。
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自由記述の分野 |
分子栄養学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セレンタンパク質Pはセレンを輸送する血中糖たんぱく質であることが知られているが、その受容体であるApoER2への結合部位が他の受容体結合たんぱく質と異なることから、ApoER2が持つシグナル伝達機能を調節することが考えられた。ApoER2は血管内皮細胞に発現しており、セレンタンパク質Pを作用させると、細胞増殖にかかわるWntカテニン経路にかかわる遺伝子が変動した。またニューロンのドパミン代謝回転を変化させた。これらはセレンを持たないセレンタンパク質P変異体でも同様の変化が起こったことから、セレンタンパク質Pの構造がApoER2のシグナル伝達に重要であることが示唆された。
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