研究課題
本課題では、各種組織特異的XOR欠損マウスおよび、XORのペプチドワクチンによって、肝・脂肪・小腸といった主要XOR産生臓器および、臓器障害を生じるXORの候補である血漿・マクロファージ・血管内皮でのXOR活性を抑制した際の、インスリン作用(肝臓・筋肉・脂肪)、熱産生、非アルコール性肝炎について検討を行った。XORワクチン化による血漿XOR活性抑制は、大阪大学医学系研究科の中神啓徳教授によってデザインされた。本システムでは細胞膜上および血漿中のXORのみが攻撃され、実際血漿中のXORの低下が得られており、マクロファージXORKOマウスの血漿中XOR活性とほぼ同様になっていた。XORワクチンを投与したマウスでは、コントロールワクチンを投与したマウスと比較すると肝臓での脂肪蓄積が低下し、内臓脂肪重量や褐色細胞重量の低下がみられた。肝臓の免疫染色では、Mac1陽性細胞の減少、ICAM1染色強度の低下がみられ、肝臓WBでの検討では肝臓内のXORレベルは変化しないか、やや増加していたがERK1/2、JNK、MCP-1の低下が認められた。すなわち、細胞外におけるXORの量の低下によって、代謝異常が是正されることが示された。組織特異的XORKOマウスでの検討と比較すると、マクロファージXOR欠損の場合と臨床像としては似通っており、NASHにおける炎症の病態はマクロファージの細胞表面にXORの作用が関与していることが示唆された。
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すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 14件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (14件) 産業財産権 (1件)
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