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2021 年度 実施状況報告書

アセトアルデヒド由来終末糖化産物からみたアルコール性肝障害患者の飲酒習慣の再考

研究課題

研究課題/領域番号 19K11803
研究機関金沢医科大学

研究代表者

福村 敦  金沢医科大学, 医学部, 助教 (80367466)

研究分担者 堤 幹宏  金沢医科大学, 医学部, 教授 (00155425)
飯田 安保  金沢医科大学, 一般教育機構, 准教授 (10337173)
土島 睦  金沢医科大学, 医学部, 教授 (70197705)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードアルコール性肝障害 / AA-AGEs / ALDH2 / 飲酒 / アセトアルデヒド / 終末糖化産物
研究実績の概要

アルコール性肝障害 (alcoholic liver disease: ALD) の発生には様々な因子が関与しているが、肝臓におけるアルコール (AL) の最初の代謝産物であるアセトアルデヒド (AA) は主因子であることが知られている。われわれは、AAからも細胞毒性のある終末糖化産物 (advanced glycation end-products: AGEs) が産生されることを明らかにしているが、AA由来AGEs (AA-derived advanced glycation end-products: AA-AGEs) がALDの進展、特に肝硬変の進展に関与しているかを検討することとした。
ALD患者の病理組織と血清AA-AGEsのデータセットを非AL性脂肪性肝疾患 (non-alcoholic fatty liver disease: NAFLD) 患者におけるそれと比較することにより、この仮説を検証する。
現在までに、肝生検未施行例も含めALD患者124例(うちAL性肝硬変症例35例)、NAFLD患者80例(うちNASHによる肝硬変症例7例)を対象にして研究を進めている。
令和元年度(初年度)から行っていた肝のAA-AGEsの免疫組織化学染色の条件設定にめどが立ち、AL性肝硬変でNAFLDに比し、AA-AGEsの免疫染色性が強いことがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在、外来ALD患者の飲酒情報の収集と採血の経過追跡を行っているが、途中で外来に来なくなる(ドロップアウトする)患者が多く、現在はALD患者においては、22例を当科外来でフォローアップしているに過ぎず、目的とする数の外来患者の情報がまだ十分に得られていない。また、ALをAAに代謝するALDH2の遺伝子多型に関してもまだ解析が行われていない。

今後の研究の推進方策

ALDH2の遺伝子多型の決定と血清AA-AGEs値との関連性の評価。
引き続き、外来ALD患者に対する病歴聴取。

次年度使用額が生じた理由

抗AA-AGEs抗体による肝の免疫組織化学染色研究において、発色条件の設定に至るまでに染色試薬などが多く必要であったため。また、進捗状況が遅れ、PCR解析に必要となったため。
新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、WEB発表が主体となり旅費が不要となった分が余剰となったため。
次年度は、PCR解析(ALDH2の遺伝子多型の決定)と外来ALD患者に対する病歴聴取を継続し、原著論文を作成する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] アルコール性および非アルコール性脂肪肝に及ぼす終末糖化産物(AGEs)の影響2021

    • 著者名/発表者名
      福村敦、竹内正義、齊藤隆、林伸彦、津村崇、楠野颯樹、山形光慶、野村匡晃、久保田龍一、平川祐希、松江泰弘、湊貴浩、尾﨑一晶、利國信行、堤幹宏、土島睦
    • 学会等名
      第57回日本肝臓学会総会
  • [学会発表] NASHの発症・進展における新たな概念 Toxic AGEs(TAGE)2021

    • 著者名/発表者名
      竹内正義、福村敦、土島睦、堤幹宏
    • 学会等名
      第57回日本肝臓学会総会
  • [学会発表] 飲酒者における肝脂肪化および肝線維化と粥状動脈硬化の関連性2021

    • 著者名/発表者名
      利國 信行、堤 幹宏、土島 睦
    • 学会等名
      第57回日本肝臓学会総会
  • [学会発表] 硬変肝に対するヒト脂肪組織由来幹細胞シートの有用性2021

    • 著者名/発表者名
      野村匡晃、土島睦、堤幹宏
    • 学会等名
      第57回日本肝臓学会総会
  • [学会発表] 非アルコール性脂肪性肝疾患の肝線維化進展度と動脈硬化進行度の関連性2021

    • 著者名/発表者名
      利國信行、堤幹宏、土島睦
    • 学会等名
      第63回日本消化器病学会大会
  • [学会発表] 硬変肝に対するヒト脂肪組織由来幹細胞シート貼付後の動態とその有用性の検討2021

    • 著者名/発表者名
      橋爪智恵子、堤幹宏、土島睦
    • 学会等名
      第63回日本消化器病学会大会
  • [学会発表] 造影超音波とfusion imagingは肝癌ラジオ波焼灼術の治療プロセスを改善する2021

    • 著者名/発表者名
      利國信行、久保田龍一、松江泰弘、尾﨑一晶、土島睦、堤幹宏
    • 学会等名
      日本超音波医学会第94回学術集会

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公開日: 2022-12-28  

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