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2020 年度 実施状況報告書

NAD+の構造変化に伴う糖代謝の変化と疾患マーカーとしての有用性評価

研究課題

研究課題/領域番号 19K11808
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

江口 裕伸  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60351798)

研究分担者 崎山 晴彦  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30508958)
吉原 大作  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00567266)
井原 秀之  佐賀大学, 医学部, 准教授 (50452834)
鈴木 敬一郎  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード糖尿病 / NAD+ / NO
研究実績の概要

糖尿病ではATP産生が低下するため、NAD+およびNADHをエネルギー源として必要とする。NAD+は補酵素として多くの反応経路に関与していることから、NAD+の不足は細胞死を引き起こし、病態悪化の原因となると考えられる。一方で糖尿病や肥満では一酸化窒素(NO)も増加するため、酸化還元反応に関与するNAD+にも影響することが考えられるが、その影響は明らかにされていない。本研究では、NOのNAD+に対する影響を解析し、生活習慣病やがんへの影響を解析することで病態への関与を検討することを目的とする。
NOによるNAD+およびNADHの構造変化は数種類存在し、HPLCにおいても十分に分離することが困難な状態であった。現在これらの構造変化物の構造解析をMSにて行っており、その中の一つはオキソ化されたものであることが分かった。残りの構造物も解析を続けていく予定である。同様に、前駆体であるNMNに関してもNOにより構造変化が認められたため、この構造解析も行っている。また、ニトロ化処理により構造変化したNAD+は酸化還元反応以外にもサーチュインやPARPなどの基質としても関与することが認められたため、培養細胞を用いた影響解析を行ったところ、大きな変化は認められなかった。これは使用したNMNの添加や処理方法を改善する必要があることがわかったため、今後さらに検討していく。今後は構造変化物を化学合成して詳細な性状解析を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在構造変化を解析しているが、構造変化物が複数存在しているため、解析が難しい。現在、MSによりその中の一つがオキソ化されていることが認められた。この構造変化による補酵素としての影響をin vitroおよび培養細胞を用いた手法により解析を進めている。

今後の研究の推進方策

今後は複数存在する構造変化物をすべて同定し、化学合成して詳細な物性解析と化学合成を行う。また、細胞への影響として酸化還元反応や糖代謝、細胞への取り込み率などを解析する予定である。

次年度使用額が生じた理由

構造解析がまだすべて完了していないため、今後の解析に用いる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] SIN-1およびペルオキシ亜硝酸イオンによるインターロイキン18の発現変化と機能解析2020

    • 著者名/発表者名
      江口裕伸
    • 学会等名
      第93回日本生化学会大会

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公開日: 2021-12-27  

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