研究課題/領域番号 |
19K11809
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
松本 浩実 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (50810230)
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研究分担者 |
櫛田 大輔 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (30372676)
萩野 浩 鳥取大学, 医学部, 教授 (80208412)
谷村 千華 鳥取大学, 医学部, 教授 (90346346)
大坂 裕 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (90550385)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 骨折 / 骨折リスク / 転倒 / 転倒リスク / 歩行 |
研究実績の概要 |
研究#1の疫学研究についてはすでにベースライン登録していた468名の地域在住住民に対して1年間の骨折発生の有無に関する調査を実施した。363名(77.5%)についてフォローアップ調査が可能であった。これらの対象者のうち、過去7年前から前向き調査を完遂できた対象者は122名(男性42名、女性80名、ベースライン時年齢72.3歳)であった。1年間の転倒頻度はベースライン時の平成26年度13.9%であったが、平成30年度に22.1%、令和3年度には24%と上昇しその傾向は女性で著明であった。転倒した対象者における1年間の転倒回数は男性において年々増加していた。転倒方向は年々前方への転倒者数が減り、横と後方へ転倒する者が増加していた。転倒による骨折の発生件数は7年間の追跡調査期間に20件発生しており、その90%は女性であった。骨折部位は上肢の骨折が6件、椎体圧迫骨折が5件と脛骨・足関節が4件、不明が5件であった。 研究#2の多変量解析による骨折リスクタイプ分けと骨折リスク予測モデルの構築については、骨折の危険因子である転倒発生に着目し、転倒を骨折の分類基準とし主成分分析を行い、寄与率の高い合成成分(主成分)に基づき相関の強い疫学データの項目抽出を行った。結果、転倒リスク要因として歩行時の荷重応答時間,両脚支持時間、つま先離地時間,荷重応答時間,両脚支持時間,遊脚時間が抽出され、これらの項目が骨折の原因となる転倒に大きく影響する可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究#1では長期的な骨折発生数および骨折危険因子が明らかになり、研究#2において今後の骨折予防介入プログラムで重点をおくべき項目が解明できつつある。しかし、研究#1,2の成果をもとに行う研究#3”骨折リスク予測モデルを基にした骨折予防教育プログラムの開発”について、関連論文のシステマティックレビューが未実施であることからやや研究の進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
骨折発生危険因子抽出のための疫学調査の継続およびその調査結果に加え、関連論文のシステマティックレビューを実施し、骨折予防教育プログラムの骨子を考案する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた学会出張及び研究#3で予定していたシステマティックレビューが実行できなかったことから、未使用予算が生じた。翌年度以降に研究#1における疫学調査アンケート郵送費、研究#2におけるシステマティックレビュー費用及び論文作成費用に使用する計画にある。
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