本研究において得られた主な研究成果について説明する.辺連結度が高い全域部分グラフを列挙する問題は避難路計画への応用に着目した問題設定である.この列挙問題は,古典的な列挙問題である全域木列挙問題の拡張になっており,学術的にも意味のある成果である.次に,2次元平面上の点集合に対して,包囲多角形という単純多角形を提案し,それに対する高速な列挙アルゴリズムを設計した.計算幾何分野における新しい多角形クラスを提案したという意義がある.最後に,置換Pに対する最適あみだくじと,あみだくじ間のブレイドリレーションによって定義される遷移グラフ上で,最短遷移という観点から考察を与える貢献を果たした.
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