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2020 年度 実施状況報告書

ブロックデザインのディープラーニングへの応用とその構成

研究課題

研究課題/領域番号 19K11866
研究機関東京理科大学

研究代表者

宮本 暢子  東京理科大学, 理工学部情報科学科, 教授 (20318207)

研究分担者 三嶋 美和子  岐阜大学, 工学部, 教授 (00283284)
地嵜 頌子  大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (90778250)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードドロップアウトデザイン / ディープラーニング / ドロップアウト
研究実績の概要

ディープラーニングにおいて過学習を避けるための手法の一つとしてドロップアウトがある。これは学習の度にランダムに非活性化させるノードを選び、毎回異 なる重み付けをすることで汎化性能を高める手法である。本研究ではドロップアウト法に統計的実験計画法で用いられるブロックデザインを活用するため、ド ロップアウトデザインと呼ばれる新しいデザインを定義した。ドロップアウトデザインは、2因子実験における統計モデルとしての最適性を保持するsplit block design と呼ばれるブロックデザインを拡張したものであり、各層の各ノードが等頻度で学習に組み込まれるだけでなく、各層のノード間を結ぶ辺の出現頻度を 均一にするような特性を持つデザインである。研究目的として(1)ドロップアウトデザインの構成手法の提案, (2)ドロップアウトデザインの有効性の検証があ る。
(1)について、これまで2層間に対応したドロップアウトデザインの構成法しか得られていなかったが, 3層間に対応したドロップアウトデザインの構成法をアフィン幾何の構造を用いて与えた.
(2)について、データセットはCIFAR-10と, 一様分布からランダムサンプリングしたデータに対して作成した,10クラス分類用データセットの2種類を準備し、 ネットワークとして多層パーセプトロンと畳み込みニューラルネットワークの2種類を用い、dropout designを用いた学習, ランダムなdropout法を用いた学習, dropout法を使わない学習の3つに対する実験を行っている途中である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ドロップアウトデザインの構成手法の提案については、これまで順調に進んでいるといえる。一方、ドロップアウトデザインの有用性の検証は、順調に進んでいるとは言えない。現在実験結果については, 訓練データに対する損失, テストデータに対する損失, 訓練精度, テスト精度を収集しており, 実験データの収集に時間がかかっている状況である。 繰り返し実験もしくは区間を区切って分散を求め, ドロップアウトデザインを用いた手法では, 分散が小さくなることを検証中である。

今後の研究の推進方策

ドロップアウトデザインの構成手法を様々なパラメータで提案し、各ドロップアウトデザインを用いた学習を行う実験のデータを比較検証することで、どのよう なパラメータを持つドロップアウトデザインが有効なのか、どのようなタイプの学習に有効なのかといった観点から研究をすすめていきたいと考える。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナのため, 打ち合わせ及び研究集会. 会議等がオンライン開催となり旅費の執行がなかったため

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Optimal and efficient designs for fMRI experiments via two-level circulant almost orthogonal arrays2021

    • 著者名/発表者名
      Xiao-Nan Lu, Miwako Mishima, Nobuko Miyamoto, Masakazu Jimbo
    • 雑誌名

      Journal of Statistical Planning and Inference

      巻: 213 ページ: 33-49

    • DOI

      10.1016/j.jspi.2020.11.005

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Combinatorial designs for deep learning2020

    • 著者名/発表者名
      Shoko Chisaki, Ryoh Fuji-Hara and Nobuko Miyamoto
    • 雑誌名

      JOURNAL OF COMBINATORIAL DESIGNS28

      巻: 28 ページ: 633-657

    • DOI

      10.1002/jcd.21720

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Partitions of the lines in PG(2n?1,s) into multifold spreads for s=3,42020

    • 著者名/発表者名
      Miwako Mishima, Nobuko Miyamoto, Masakazu Jimbo
    • 雑誌名

      Discrete Mathematics

      巻: 343 ページ: No. 111867

    • DOI

      10.1016/j.disc.2020.111867

    • 査読あり
  • [学会発表] Uniform dropout designs with applications2020

    • 著者名/発表者名
      地嵜頌子, 宮本暢子, 藤原良叔
    • 学会等名
      日本数学会2020年度秋季総合分科会 統計数学分科会
  • [学会発表] Circulant almost orthogonal arryas and perfect binary sequences2020

    • 著者名/発表者名
      盧暁南, 三嶋美和子, 宮本暢子, 神保雅一
    • 学会等名
      日本数学会2020年度秋季総合分科会 統計数学分科会
  • [学会発表] 二部グラフ構造を持つ処理集合の実験計画とその深層学習への応用2020

    • 著者名/発表者名
      地嵜頌子, 宮本暢子, 藤原良叔
    • 学会等名
      2020年度科学研究費シンポジウム「大規模複雑データの理論と方法論:最前線の動向と新たな展開」

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公開日: 2021-12-27  

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