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2021 年度 実績報告書

CMOS互換な超低消費電力不揮発性メモリとこれを用いたセンサノードチップ

研究課題

研究課題/領域番号 19K11889
研究機関立命館大学

研究代表者

越智 裕之  立命館大学, 情報理工学部, 教授 (40264957)

研究分担者 今川 隆司  明治大学, 理工学部, 助教 (90771395)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードプログラマブルROM / メタルフリンジキャパシタ / フローティングゲート / マイクロエナジーハーベスティング / Self-poweredなセンサノードチップ
研究実績の概要

FiCC (Fishbone-in-Cage Capacitor)はメタルフリンジキャパシタの一種であり、MOSトランジスタのゲートに接続すれば疑似的にフラッシュメモリと同じ原理の不揮発性メモリ素子を構成でき、標準CMOS技術で製造可能である。本研究ではFiCCを用いた不揮発性メモリに関連し、下記5項目に取り組んだ(うち(4)(5)は令和3年度の成果)。今後(1)(3)(5)の成果発表を鋭意行う計画である。
(1) FiCCを用いた不揮発性メモリ素子の特性測定を行い、初期閾値電圧が0.42Vである素子に5Vの書き込み電圧を5秒間印加すれば、閾値電圧は約4Vまで上昇し、その約13日後にも閾値電圧は0.5V以上を維持するとみられることや、25千回の書き込み消去サイクルに耐えられるとみられること等が確認できた。
(2) FiCCを用いた不揮発性メモリセルアレイを検討し、メモリ素子2個を相補的に組み合わせて差動増幅回路で読み出すことにより良好な保持特性が得られる見通しを得た。
(3) FiCCを用いた不揮発性メモリセルを用いた不揮発性FPGAの検討を行った。構成情報メモリを1ビットあたり4トランジスタで実現する回路方式を考案し、SRAM型FPGAよりも高い面積効率が得られる見通しを得た。
(4) FiCCを用いた不揮発性メモリセルについて、当初の計画になかったが、間欠動作を行うIoT向けプロセッサの待機電力をゼロにすることを目的とし、スタンダードセルメモリの不揮発化に応用する共同研究に参画した。
(5) 最終目標であるSelf-poweredなセンサノードチップの実現に向け、上記以外の構成要素(オンチップ太陽電池との組み合わせに適した小面積かつ最適動作点に追随できるチャージポンプ回路、天候や入射方向の推定に利用できる光センサ、低電圧動作可能なイメージセンサ等)の検討を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Zero-standby-power Nonvolatile Standard Cell Memory Using FiCC for IoT Processors with Intermittent Operations2022

    • 著者名/発表者名
      Yuki Abe, Kazutoshi Kobayashi, Jun Shiomi, Hiroyuki Ochi
    • 学会等名
      IEEE Symposium on Low-Power and High-Speed Chips and Systems (COOL Chips 25)
    • 国際学会
  • [学会発表] Nonvolatile SRAM Using Fishbone-in-Cage Capacitor in a 180 nm Standard CMOS Process for Zero-standby and Instant-powerup Embedded Memory on IoT2021

    • 著者名/発表者名
      Takaki Urabe, Hiroyuki Ochi, and Kazutoshi Kobayashi
    • 学会等名
      IEEE Symposium on Low-Power and High-Speed Chips and Systems (COOL Chips 24)
    • 国際学会
  • [学会発表] 間欠動作を行うIoT向けプロセッサに適したFiCCを用いた不揮発スタンダードセルメモリの実測評価2021

    • 著者名/発表者名
      阿部佑貴, 小林和淑, 塩見準, 越智裕之
    • 学会等名
      情報処理学会DAシンポジウム2021, pp.3-8

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公開日: 2022-12-28  

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