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2020 年度 実施状況報告書

GPUを用いた帰納論理プログラミングの高速化

研究課題

研究課題/領域番号 19K11909
研究機関東京理科大学

研究代表者

滝本 宗宏  東京理科大学, 理工学部情報科学科, 教授 (00318205)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード帰納論理プログラミング / ILP / GPU / Datalog / 並列化 / 被覆 / 正例 / 負例
研究実績の概要

帰納論理プログラミング(以下,ILP と呼ぶ)は,深層学習と比べ,小規模の訓練データで済み,予期しない振舞いに対して,導出過程を知る ことができる機械 学習の1 手法である.しかしながら,ILPの,訓練データから仮説と呼ばれる論理型言語のプログラムを生成する学習過程は,コストが高いことが知られており,ILPの大規模問題への適用を難しくしていた.本研究では,ILPを,3Dグラフィックスなどの画像描写を並列処理する計算ユニットGPU(Graphics Processing Unit)を用いて高速化する手法を実現し,ILP の大規模問題への適用を実現することを目的にしている.2020年度は,ホスト上で実行するILPシステムを,プログラミング言語OCamlを用いて実装し,正例,負例が存在している環境でILPの代表的な処理系であるProgolと同様の振舞いを実現できていることを確認した.また,GPU上での被覆検査を実現するために,GPU上で動作するSQLシステムであるBlazingSQLを導入し,被覆検査部をSQLへ変換することによって,GPU上で動作させる処理形態を考案した.既存のGPU向けSQLシステムを用いることによって,GPUデバイス上でのメモリ管理を気にすることなく,ILPの並列化を実現することができる.現在,DatalogからSQLへの変換部を実装中であり,すでに実装済みのILPシステムに組み込むことによって,SQLを介した被覆検査の並列化が実現できる.また,メタヒューリスティクスの一つである粒子群最適化(PSO)のグラフ探索への応用を調査し,ILPの仮説探索への応用を検討した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Progolと同程度の処理系が完成しており,GPU上で動作するSQLシステムのBlazingSQLを導入し,Datalogの動作を実現できることを予備実験で確認している.DatalogからSQLへの変換部が完成していないが,PSOによる高速化の見通しも立っており,おおむね順調に進展していると言える.

今後の研究の推進方策

今後,DatalogからSQLへ変換する変換部を完成させる.その過程で,SQL上の最適化を検討するとともに,PSOの導入を実現する.

次年度使用額が生じた理由

GPU上でのシステム評価が2021年度にずれ込んだために,GPUマシンの購入を先送りした点と,新コロナ禍において出張が制限されたことが理由である.2021年度は,GPUマシンの速やかな購入と,成果発表のために,数回の出張を行う予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Branch Divergence Reduction Based on Code Motion2020

    • 著者名/発表者名
      Junji Fukuhara and Munehiro Takimoto
    • 雑誌名

      J. Inf. Process.

      巻: 28 ページ: 302--309

    • DOI

      10.2197/ipsjjip.28.302

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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