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2019 年度 実施状況報告書

クラウド間連携と仮想化ファンクション集約による計算資源の有効利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K11910
研究機関東京工科大学

研究代表者

金光 永煥  東京工科大学, コンピュータサイエンス学部, 講師 (60434362)

研究分担者 花田 真樹  東京情報大学, 総合情報学部, 教授 (40373039)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードサービスファンクションチェイニング / リストスケジューリング / ファンクションクラスタリング / 仮想化 / クラウド
研究実績の概要

2019年度では,当初の計画にあるとおり,ファンクションのクラスタリングアルゴリズムの設計・開発を行った.クラスタリングの際,ファンクションのインスタンス,実行ノード数,そしてファンクション間の依存関係に基づく通信の局所化に関する適切性を考慮するアルゴリズムSF-CUV(Service Function Clustering for Utilizing vCPUs)を開発した.SF-CUVは二つのステップ,すなわち1. 実際の割当先に基づくスケジューリング優先度を決めるためのクラスタリング,および2. クラスタリング後のファンクション実行順決めを行う.1では,ファンクションの割当てを行うが,この時ファンクション共有に基づくクラスタリングによってファンクションインスタンス数の削減,およびノード数の制限を行うことにより,資源の有効利用が達成される.そして2では,応答時間の最小化のために,1で導出されたスケジューリング優先度に基づくリストスケジューリングを行うというものである.シミュレーションおよび実環境によって従来手法を比較を行い,応答時間及び資源の有効利用に関して優れていることを確認した.
また,ファンクションの処理の間,指定のCPU負荷を超えないようにファンクションを割り当てるといった,負荷を考慮するアルゴリズムも組み込んだ.
本結果は,国内研究会および国際会議において発表済みであり,論文誌を執筆中である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アルゴリズム自体は実環境で動作させるまでに至り,そして成果を発信している.あとは論文誌掲載に向けて取り組んでいる.これは当初の予定どおりであるため,順調に進展していると考える.

今後の研究の推進方策

2020年度以降は,通信方式をICN(情報指向ネットワーク)に基づいたものに差し替える.すなわち名前に基づくファンクションスケジューリングをワークフロー型SFCにおいて実現することにより,複雑なアプリケーションを,データ局所性に基づいたスケジューリングおよびルーティングによって柔軟に処理する機構を開発する.

次年度使用額が生じた理由

コロナウィルスによる自粛制限の下,学会開催が中止となり,旅費が発生しなかったため.翌年度も同様のことが生じる恐れがあることから,機材の調達および英文論文誌の添削にかかる費用に充てる予定である.2020年度では,実験用クラウド環境を,2020年度予算にて購入したPCによって増設した上で,複数サイトでのファンクションスケジューリングアルゴリズムの実証を行う.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Function Clustering Algorithm for Resource Utilization in Service Function Chaining2019

    • 著者名/発表者名
      Hidehiro Kanemitsu, Kenji Kanai, Jiro Katto, and Hidenori Nakazato
    • 学会等名
      in Proc.IEEE International Conference on Cloud Computing 2019 (IEEE CLOUD2019), pp. 193-195, July, 2019.
    • 国際学会
  • [学会発表] Multiple Workflow Scheduling with Offloading Tasks to Edge Cloud2019

    • 著者名/発表者名
      Hidehiro Kanemitsu, Masaki Hanada, and Hidenori Nakazato
    • 学会等名
      Lecture Notes in Computer Sciences (Proc. CLOUD2019), pp. 38-52, Springer, June, 2019.
    • 国際学会
  • [学会発表] ワークフローにおけるICNを用いたファンクションチェイニング2019

    • 著者名/発表者名
      金光 永煥,花田 真樹,金井 謙治,中里 秀則
    • 学会等名
      信学技報, vol. 119, no. 461, IN2019-120, pp. 249-254, 2020年3月.
  • [学会発表] ファンクション集約によるサービスファンクションのスケジューリング2019

    • 著者名/発表者名
      金光 永煥,金井 謙治,甲藤 二郎,中里 秀則
    • 学会等名
      信学技報, CS2019-47, Vol. 119, No. 196, pp. 1 - 4, 2019年9月.

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公開日: 2021-01-27  

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