研究課題/領域番号 |
19K11913
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
大西 淳 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (50160560)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 日本語要求の抽出と検証 |
研究実績の概要 |
本研究では、日本語で書かれた要求文書の正しさを検証するための手法を開発し、手法に基づくシステムの開発を目的としているが、研究代表者らの既存研究において機能要求、使用性要求と応答性要求については、それらの抽出と検証手法を確立しており、2019年度は,信頼性要求、保守性要求、セキュリティ要求と使用性要求に着目し、それらを抽出するためのキーワード群の設定と、設定したキーワード群の有効性について研究した。その結果,設定したキーワード群によって,着目した品質要求をもれなく抽出できることを確認したが、一方で品質要求ではない文を誤って抽出する場合があることも確認した。この抽出精度を高 めるためには、文の動作主体が人間ではなく、システムであるかどうかを確認することが有効であることが判明した。 2020年度はコロナ禍のため、研究補助者として中核を担う大学院生が入構できない事態になったり、コロナ禍に伴う家庭の経済状況の悪化により、休学したり したため研究実績が得られなかった。 2021年度は抽出手法の改善を行い、精度の向上を目指した。また要求文の検証についても手法を確立した。しかしながら、コロナ禍が続いたため、予定通りには研究を進められなかった。特に予定していた国際会議での発表が十分にできなかったために、提案手法に対する分野のトップ水準に属する研究社からの評価が得られなかった。、 2022年度は、改良した抽出手法と検証手法に基づくシステムを試作し、手法の評価を進めたいと考えている。また、国際会議等での発表と、そこで得られる知見を手法に反映させたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究補助者である学生が、コロナ禍に伴う家庭の経済状況の悪化のため休学したため、2020年度はほとんど研究が進められていない。2021年度もコロナ禍のため、学外発表を含む研究活動を十分に進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は要求文の抽出手法の提案を行い、2020年度はコロナ禍のため中断したが、2021年度は2019年度に提案した抽出手法の改善と要求文の検証手法を提案した。 2022年度は、提案手法の国内外での発表と手法に基づく試作システムの実装と評価を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため国内外の会議参加のための旅費を執行することができず、次年度へ繰り越すこととなった。2022年度は会議参加のための旅費に充当したい。
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