研究課題/領域番号 |
19K11924
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
水本 旭洋 大阪大学, 情報科学研究科, 特任助教(常勤) (80780006)
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研究分担者 |
安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40273396)
諏訪 博彦 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特任准教授 (70447580)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ワークエンゲージメント / IoT / モバイルヘルスケア / 働き方改革 / ユビキタスコンピューティング / スマートオフィス |
研究実績の概要 |
令和2年度は,研究項目B やる気評価指標の収集・管理プラットフォームの構築,および,研究項目C センサデータに基づくやる気推定モデルの構築の実現に向けて研究を実施した.研究項目Bに関しては,プラットフォームの実現に向け,令和1年度に設計したデータ収集用スマートフォンアプリケーションについて,iOS及びAndroid両対応のアプリケーションの実装を行うとともに,設置型収集基盤の設計を行った.研究項目Cに関しては,研究項目Bのスマートフォンアプリケーションの開発が完了していないため,令和1年度に収集したデータの分析を行うとともに,設置型収集基盤の予備実験として,令和1年度に開発したパイロットアンケートと基盤のプロトタイプを用いて,14人の学生より,動画,アンケート,センサデータを2ヶ月収集した.令和1年度のデータに関しては,各アンケート項目について3値分類でF値0.35~0.63で推定が行えることを確認した.また,エンゲージメント指標に関する回答について,活力,没頭についてはネガティブな表情,熱意についてはポジティブな表情に関する特徴量が重要であるという結果が得られた.
本年度の成果の一部は,情報処理学会 行動変容と社会研究会および人工知能学会 社会におけるAI研究会で口頭発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和2年度では,研究項目Bやる気評価指標の収集・管理プラットフォームの構築および研究項目Cセンサデータに基づくやる気推定モデルの構築を行うことを計画していた.しかしながら,コロナ禍が長期化し,今現在も収束の目途が立っていない状態であり,また,労働環境も多様になってきているため,昨年度に引き続き,当初予定していた民間企業での長期間の調査実験も行えていない状況である.
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策については,令和2年度に収集したデータの分析を行い,分析を自動的に行えるようシステム構築を行う.これと並行して,やる気指標の推定モデルについて精度の向上を図る.進捗状況でも記載した通り,令和2年度にも実際のオフィス環境で実験が行えず,COVID-19の収束の目途もたっていない状況にある.そのため,オフィス環境におけるセンシングについては,COVID-19が収束するまで,一旦,保留し,スマートフォンや宅内に設置可能なデバイスを用いてセンシングが行える環境を整えることに専念する.
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次年度使用額が生じた理由 |
センシングシステムの開発遅延,および,COVID-19の影響により,本年度に実施する予定であった企業における調査実験を実施できなかったため,全体的に予算を繰越すことになった.次年度においては,実験謝金およびセンサデバイスの購入に充てる予定であるが,COVID-19の収束状況に応じて,修正が必要な可能性がある.
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