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2023 年度 実績報告書

プローブ情報による短時間交通流予測と速度制御に基づく高速道路の渋滞緩和支援方式

研究課題

研究課題/領域番号 19K11930
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

森野 博章  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50338654)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード時系列予測 / 交通流制御 / V2X / 強化学習
研究実績の概要

提案する速度予測に基づく減速制御の開始時刻決定方式に関して,2つのテーマを実施した.
1つ目として,方式を適用するベースとなっている従来の減速制御を2022年度までのものより精度の高い方式に変更して性能評価を行った.速度予測を適用することにより,平均速度が30km/h以下の車両の比率が制御を適用しない場合と比較して約1/2に低減されることが明らかになった.これは渋滞緩和を目的では好ましい特性であるといえる.
2つ目のテーマとして,各車両から収集された速度情報の取得時刻とその情報が予測器に入力される時刻との差(時間差)が大きい場合に,予測器が出力する将来時刻の速度の精度が低下すること,さらに減速制御自身の制御性能も劣化することの2点が理由で速度向上効果が大きく減少する問題に取り組んだ.渋滞緩和の対象エリアでサーバに車両速度をアップロードする車両の台数が多い場合,上りリンク回線の帯域と同時接続数の制限からアップロードの周期を大きくせざるを得ず,この周期が例えば10秒のオーダまたはそれ以上になると上述の時間差の問題で制御性能が劣化することをシミュレーションにより明らかにした.
これを解決するため,減速制御の目標速度をサーバ側で計算して各車両に指示する従来の方式に替えて,制御を行う各車両が周囲の車両の位置と速度情報をサーバから受信し,この値をもとに自身の目標速度を計算する方式を新たに提案した.この計算は強化学習に基づいて行う.時間差の影響のある過去のデータを入力し,渋滞が解消するように目標速度を出力するように学習をさせる.性能評価の結果,時間差が10秒以上の条件で従来よりも平均速度を向上させる効果があることを明らかにした.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Poster : Delay-Resilient Cooperative Velocity Control for Mitigating Congestion Based on Machine Learning2024

    • 著者名/発表者名
      Ryota Hachimine, Hiroaki Morino
    • 学会等名
      IEEE Vehicular Networking Conference 2024
    • 国際学会
  • [学会発表] Connected Vehiclesによる協調経路変更制御における車両の走行特性に応じた経路決定2024

    • 著者名/発表者名
      今村就,森野博章
    • 学会等名
      電子情報通信学会技術研究報告(センサーネットワークとモバイルインテリジェンス研究会) SeMI2024-8
  • [学会発表] 車両速度予測と減速制御による渋滞緩和手法における制御車両比率が与える影響の評価2024

    • 著者名/発表者名
      福丸哲矢,森野博章
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会 2024年3月
  • [学会発表] 車両ごとの加速特性を考慮した協調合流制御による事故渋滞の緩和2023

    • 著者名/発表者名
      齋藤航基,森野博章
    • 学会等名
      自動車技術会秋季大会学生ポスターセッション
  • [学会発表] 車両ごとの走行特性を考慮した都市部での迂回制御の検討2023

    • 著者名/発表者名
      李浩明,森野博章
    • 学会等名
      電子情報通信学会ソサイエティ大会
  • [学会発表] 自動運転・手動運転混在環境での速度制限変動制御による事故渋滞の緩和2023

    • 著者名/発表者名
      小山真吾,森野博章
    • 学会等名
      電子情報通信学会ソサイエティ大会

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公開日: 2024-12-25  

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