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2020 年度 実施状況報告書

体感品質を客観的・連続的・無意識的に測定・改善する生体信号連動型ネットワーキング

研究課題

研究課題/領域番号 19K11939
研究機関山梨大学

研究代表者

小俣 昌樹  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (60402088)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード振動パターン / スマートフォン / 情報通知
研究実績の概要

本研究の目的は,ネットワークを中心とする情報処理に対するユーザの体感品質を,そのユーザから客観的・連続的・無意識的に得られる生体信号に基づいて連続的に推定し,その変量に連動してネットワークの制御パラメータを変動させる『生体信号連動型ネットワーキング』を構築すること,および,その有用性を証明することである.これは,Society5.0の「人間中心社会」における「必要なサービスを必要なときに必要なだけ提供する」機能へ貢献すると考える.
令和2年度は,本研究の目的のひとつであるアプリケーション品質の変化とそれらへのユーザの要求・反応・体感(情動・ストレス・注意)の変化との関係に関する基礎研究として,ユーザへのフィードバックのための振動による情報呈示パターンを研究した.具体的には,情報の緊急度や通知元の名称などについて,語句の音節に基づく振動の有無およびその時間間隔の違いで伝えるパターンを設計し,視覚や聴覚情報を伴わない振動覚のみでどの程度識別できるのかを検証した.その結果,6種類の情報通知元の識別について,平均正答率は,スマートフォンを手に持った場合で91%,スマートフォンを入れたかばんの持ち手を掴んだ場合で96%,ズボンのポケットに入れた場合で33%となった.このことから,本研究で想定しているさまざまな情報ネットワーク機器やそのパラメータを変化させる環境において,振動パターンが,ユーザにその通知を伝えるひとつの手段になることがわかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和2年度は,新型コロナウイルス感染症への対策のため,当初計画のとおりの人間を対象とする実験を実施することが難しい状況であった.その一方で,本提案システムのプロトタイピングとして,ネットワーク処理部分の主たる機能となる「帯域分配制御システム」および「帯域分配スイッチングハブ」を試作した.

今後の研究の推進方策

本提案システムへの入力となる体感品質の推定のためのデータ取得および推定処理の実装と実験を継続する.特に,IoT機器やスマートフォンへの応答部分を中心に実験を実施する予定である.

次年度使用額が生じた理由

研究を進めていきながら必要に応じて研究費を執行していたため,当初の見込み額と執行額との間に差が生じた.特に旅費については,新型コロナウイルス感染症の影響で計画時ほどの実施ができなかった.研究計画自体に変更はなく,当初の計画に基づいて進めていく.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Design of Syllabic Vibration Pattern for Incoming Notification on a Smartphone2020

    • 著者名/発表者名
      Masaki Omata and Misa Kuramoto
    • 雑誌名

      Proceedings of the 4th International Conference on Computer-Human Interaction Research and Applications (CHIRA 2020)

      ページ: 27-36

    • DOI

      10.5220/0010064100270036

    • 査読あり
  • [備考] 小俣研究室

    • URL

      https://www.hci.media.yamanashi.ac.jp/

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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