本研究で確立した利己的最適制御は,各ユーザの知覚する情報を適切に制御することで,ユーザの利己的な選択の下,システム全体の最適化を実現する新たな枠組みである.このような需要は様々な分散型システムで見られるため,NFVネットワークにおけるサービスチェイニング以外にも,例えば,道路網における経路選択など他のシステムへの応用が期待できる. また,NFVネットワークにおけるサービスチェイニングと機能配置問題が,経路選択問題の拡張版となる,容量制約付き最短経路ツアー問題に基づく整数線形計画に帰着できることを明らかにした.このことにより,これら関連分野との相互作用による研究分野のさらなる発展が期待できる.
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