本研究では,大規模かつ複雑なシステムに対して,規則性を発見し,その規則性により短期的なトラヒック予測を行いながら,パケットの遅延時間が最小となるネットワーク資源割当の最適値を待ち行列理論を用いて導出する.提案トラヒック推定は,超短期的な予測が可能となる.このような新たな観点からのLR-PON資源割当方式を設計するアプローチは,他に類を見ず極めて独創的な研究である.LR-PONを用いることで,装置を配置する局舎数や局舎内の装置数を削減しつつ,収容ユーザ数を大幅に増加可能であることから,効率的な運用を求められる次世代光アクセスネットワークの基盤になると考えられるため,社会的意義も大きい.
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