クラウド・システムは,新たな情報システム基盤として広く利用されている.一方で,システムの大規模化や利用者数とデータ量の増加等に伴い消費電力量の増大が問題となっている.本研究では,データアクセスが主な処理となる応用サービスを対象に実サーバを構成するハードウェアの電力消費特性だけでなく,実サーバ内で稼働しているソフトウェアの実行も考慮した実サーバの電力消費モデルを提案した.また,応用サービスの信頼性,可用性の向上のためにクラウド・システム内の複数の仮想マシンに多重化されたオブジェクトに対して,システム全体の消費電力量を削減し,かつスループットを向上できる新たな同時実行制御方式を提案した.
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