| 研究課題/領域番号 |
19K11953
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| 研究機関 | 神奈川大学 |
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研究代表者 |
田中 賢 神奈川大学, 理学部, 教授 (50272810)
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| 研究分担者 |
三河 賢治 前橋工科大学, 工学部, 教授 (00344838)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | ルール順序最適化 / SATソルバ / GNS3 |
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| 研究実績の概要 |
本研究では、複雑なルールを対象とするパケット分類問題に対して、コンパクトなMDDを実現する新たな手法を構築しようとしている。研究代表者と分担者は、高速なパケット分類実現のために必要なC1PおよびCirc1Pに対するアルゴリズムを実現する前提となるルール順序最適化問題に対する発見的解法の検討を行った。ルールの依存関係を表すDAGに着目し、これを根付き木に変換することで最適なルール順序を構築する方法を考案した。これはある種のスケジューリング問題に対して厳密解法が知られている問題に対象の問題を帰着するという点で新たな着眼点をもたらすものである。その一方で、より効率的にMDDを構築することを目指し、SATソルバを用いて重みがゼロとなるようなルールを特定し削除する方法を考案した。リールリストのサイズは構築可能なMDDに直接影響を与える要素で、構築に先立って行われるべき必須の作業であるが、SATソルバを用いることで現実的な時間で小さなルールリストに変換できることを示した。これらの方法に対して計算機実験を行い、よりコンパクトなルールリストに変換できることを確認した。これらの手法を実環境に近い形で実験を行うため、仮想的なネットワーク環境シミュレータであるgns3の活用を検討し、試行的な構築を行った。いくつかのネットワーク機器とそれらのネットワーク環境を構築し、実環境に近い設定の下で実験を行うことが可能であることを確認した。現在、構築したアルゴリズムから得たルールリストに対するMDD構築の方法を実装している。これらの結果を整理し、最終年度はパケット分類のためのコンパクトなMDD構築の実現を目指す。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
文献調査と理論研究が中心の初年度に比べ、本年度は実環境に基づく研究が多く必要となったが、新型コロナウィルス対策として研究機関への立ち入りが禁止された期間が長かったことで、実装面での進展がやや遅れている状況である。その一方、新たな理論面での進捗も見られたことから、最終年度以降の状況の改善と取り組みの効率化により目途はつきつつある。
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| 今後の研究の推進方策 |
GNS3環境の利用が可能になったことで、ある程度リモート環境での実装実験ができつつある。本来仮想ネットワーク上での実装を目指している本研究にとって、このような環境はある意味で必然であることから、今後実装実験環境の構築の中で条件の充実をはかっていく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
参加予定の国際会議、研究会などがオンライン開催、延期になったことに伴い、旅費の支出が減少したため。来年度以降、社会状況の改善に合わせて外部への発表を行っていく。
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