| 研究課題/領域番号 |
19K11964
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| 研究機関 | 広島大学 |
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研究代表者 |
中西 透 広島大学, 工学研究科, 教授 (50304332)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | プライバシー / 匿名認証 / 群衆センシング |
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| 研究実績の概要 |
導入・利用の容易性から，多数のユーザのモバイル端末を利用した群衆センシングが盛んに研究されている．しかし，ユーザがIDと共に位置情報を送信するため，プライバシー問題を引き起こす．そこでIDを必要としない匿名認証が提案されている．また，ユーザを匿名化した場合，そのユーザを追跡できずその信頼性が判断できないことから，信頼できないデータに基づいてデータ解析される恐れがある．そこで，匿名のままユーザおよびデータの信頼度を測る手法が提案されている．しかし，従来方式ではその匿名性や通信効率に問題がある．そこで本研究では，匿名性・通信効率を改良した方式を構築し，その安全性を検討する．さらに，各アルゴリズムをプロトタイプ実装するとともに，群衆センシングを想定した環境で実験し，有用性を示す．また，匿名認証の実用化においては，属性認証や第三者機関への信頼度の軽減も重要であるため，これらについても検討する．
本年度は，匿名認証のユーザ失効については，従来方式における匿名性の問題を解決した方式を構築し安全性の検討も行なった．そのプロトタイプ実装も高速な暗号ライブラリを用いて進行中である．また，信頼度測定についても，従来方式よりも通信回数を削減した方式を構築した．さらに，ユーザの属性の任意の論理式(CNF式)を効率的に匿名で証明可能な方式を構築するとともに，第三者機関を必要としない匿名認証方式についても方式を提案している．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
匿名認証のユーザ失効については，従来方式における匿名性の問題を解決した方式を構築し安全性の検討も行ない，ISEC研究会にて発表を行なっている．そのプロトタイプ実装も高速な暗号ライブラリを用いて進行中である．
また，信頼度測定についても，従来方式よりも通信回数を削減した方式を構築しており，その論文が国際会議WICSに採択されている．
さらに，ユーザの属性の任意の論理式(CNF式)を効率的に匿名で証明可能な方式を構築し，その論文を国際会議IWSECで発表するとともに，第三者機関を必要としない匿名認証方式についても国内シンポジウムCSSで発表している．
以上のことから，順調に研究は進行しているといえる．
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| 今後の研究の推進方策 |
匿名認証のユーザ失効法については，安全性証明まで示した論文を国際会議に投稿する予定であり，システム実装も進めていく．また，方式の効率化も検討する．
信頼度測定についても，Raspberry Piを用いたシステムの実装を行なう．
さらに，属性認証や第三者機関を必要としない匿名認証についても引き続き検討を進める．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
次年度にプロトタイプ実装を進めるために，PC・モバイル端末用として繰り越し使用する予定である．また，国際会議発表・雑誌別刷代としても使用する．
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