研究課題/領域番号 |
19K11989
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高橋 大介 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (00292714)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | エクサスケールシステム / 高速フーリエ変換 / 数論変換 / メニーコアプロセッサ / SIMD化 / 並列化 |
研究実績の概要 |
2021年度は複素数上の離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform)を環や体上に一般化した数論変換(Number-Theoretic Transform、以下NTT)の実装および性能評価を行った。NTTは準同型暗号、多項式の乗算および多倍長数の乗算に用いられている。NTTのカーネルには剰余乗算が含まれているが、Montgomery乗算を用いることで時間の掛かる除算を実質的に行うことなく、乗算、加減算およびシフト演算のみで剰余乗算を行えることが知られている。そこで、複数のMontgomery乗算をSIMD命令であるIntel Advanced Vector Extensions 512 (AVX-512)命令を用いて高速化した。さらに、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform,以下FFT)の並列化に適しているsix-step FFTアルゴリズムをNTTに適用し、six-step NTTアルゴリズムを構築するとともに、OpenMPを用いて並列化を行った。メニーコアプロセッサにおける性能評価の結果、提案するNTTの実装は並列化が行われていないIntel Homomorphic Encryption(HE)Acceleration Libraryに含まれているNTTの実装よりも高速であることを示した。 また、2021年度に行った研究成果を国際会議で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度の研究成果を国際会議で発表することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題については、今後のエクサスケールシステムの動向も調査しつつ、高速フーリエ変換および数論変換のアルゴリズムの開発を引き続き推進していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度の研究成果を2021年9月に国内学会で、2022年2月に国際会議で発表したが、いずれもオンライン開催になったため旅費が不要になり、次年度使用額が生じた。 この次年度使用額については、2022年度の研究成果を発表する際に使用する予定である。
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