研究課題/領域番号 |
19K12007
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
林 亮子 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (30303332)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高性能計算 / マルチスレッド / GPGPU / マテリアルインフォマティクス / ケモインフォマティクス |
研究実績の概要 |
1.以前から日本でも,計算機と情報関連技術を活用して化学分野の研究を発展しようとするケモインフォマティクス(化学情報学)分野の研究が行われてきた.近年データサイエンス技術の発達にともない,ケモインフォマティクスが盛んになり,ケモインフォマティクスからマテリアルインフォマティクスへの拡張も行われつつあって,近年研究資料が複数発表された.そこで今年度はそれらの研究資料の調査を行なった.その調査結果を参考にして次年度の研究を発展させたい. 2.近年の高性能計算技術では,共有メモリ・マルチスレッド型並列アプリケーションソフトウェア開発用APIであるOpenMPとGPGPU向け並列コンピューティングAPIであるOpenACCの重要性が増している.これらの講習会は京コンピュータと後継の富岳コンピュータのユーザ講習会として行われることが多く,これまで遠隔地で行われていて参加が難しかった.今年度は新型コロナウイルス感染対策のためオンラインで講習会が行われたため,講習会に参加することができ,高性能計算のためのプログラミング技術の研鑽を行うことができた. 3.これまで研究代表者はデータ処理の際に統計プログラミング言語Rを主に使用してきた.一方データサイエンス分野では,Rも引き続き利用されてはいるが,近年ではプログラミング言語Pythonの利用が主流となりつつある.そこで現在Pythonを学習している.Pythonを利用すると,複数のデータサイエンス手法の併用が容易になることが期待できるので,次年度はより多様なデータサイエンス手法を利用して,限られた量のデータを多角的に分析したい.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染対策のため,所属機関の通常業務の負荷が増大し,本課題に割り当てる予定であったエフォートを削減せざるを得なかった.
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は高性能計算で用いるプログラミングに関するスキル向上とデータサイエンスの標準的なプログラミング言語であるPythonの習得に力点を置いた.これらは今後の研究進展に役立つものであるため,来年度は今年度の分まで研究を加速させたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症拡大にともない,計算機メーカ各社製品が納品遅延や納期未定となることが多く,購入に至りませんでした.また,多くの研究集会がオンライン開催となり,旅費として確保していた予算および学会参加費,出版費用も使用に至りませんでした.
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