原子力建屋などの特殊な建築構造物の設計では詳細な地震応答の把握が必要であることから,質点を用いた簡易モデルでなく構造物とその周辺地盤も含めた一体モデルを用いたFEM解析が求められている.一体モデルで効率的なメッシュ分割を目指せば,メッシュの分解能が大きく変わりモデル化が困難となる箇所が生じる.本研究成果は不整合メッシュを用いることができるためメッシュ作成や部分修正の労力を大幅に削減し,さらに高い解析精度が必要となる境目付近だけを微細メッシュにできる優位点がある.本提案手法が汎用化できれば,多点拘束法と併用してFEMが苦手とするモデリングを容易に実現できる代替手法となることが期待できる.
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