研究課題/領域番号 |
19K12050
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
古川 利博 東京理科大学, 工学部情報工学科, 教授 (00190140)
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研究分担者 |
小西 克巳 法政大学, 情報科学部, 教授 (20339138)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 三次元再構成 / 画像復元 / カラリゼーション |
研究実績の概要 |
本研究では、高解像度RGBカメラ映像と低解像である深度映像を組み合わせることにより、超解像かつ高精度な三次元地図を再構成する手法の確立が目的である。本年度は、高解像RGB映像と低解像深度映像を用いて,高解像三次元映像の構成手法の導出を行った。これはグレースケール画像に僅かな色情報を与えて、フルカラー画像を復元する画像のカラリゼーションを応用した手法である。 グラフ信号処理に基づくカラリゼーション手法を深度画像復元に拡張し、高解像RGB画像と極めて解像度の低い深度画像から高解像深度画像復元手法を導出した。深度画像は全ての画素に対して深度値が得られることは少なく、欠損が多い計測データとなる。グラフ信号処理に基づくカラリゼーション手法では、グラフフーリエ変換を用いることで欠損がある場合でも情報を復元し、精度の高いカラリゼーションが実現出来る。同手法により、640×480の解像度の深度画像から、2560×1920の深度画像が復元可能となった。また、深度画像に多くの欠損がある場合でも、精度が高く高解像度深度画像が生成されることを確認した。 続いて、得られた高解像度深度画像に三次元再構成アルゴリズムであるInSegに基づいて高解像度三次元データを再構成する手法を導出した。これは動画像利用を前提としており、動画像とそれに対応する深度画像を用いて高解像な三次元データを再構成する手法である。実際に撮影した動画像と深度画像に適用し、精度の高い高解像度三次元データが再構築可能であることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、画像のカラリゼーション技術を応用することで、高解像RGB映像と低解像深度映像を用いて、高解像な三次元データの復元が実現出来た。また、多くの計測データを用いて、その有効性を確認している。
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今後の研究の推進方策 |
再構成された三次元データの精度向上、および計算の高速化を目指して研究を遂行する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019で得られた成果をいくつかの国際学会等に投稿する予定であったが、執筆内容やデータ精査などにより、投稿が延期されたことによる。
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