研究課題/領域番号 |
19K12081
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
田中 一晶 京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 助教 (70721877)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 音声対話エージェント / 感情表現 / 音楽 / ソーシャルプレゼンス / ロボットハンド / 身体接触 |
研究実績の概要 |
BGMによって平坦/感情的な合成音声の感情伝達効果を高める音楽的感情表現に関する成果と,感情(ラッセルの円環モデルの座標)に対応するBGMを機械学習技術で自動生成する試音楽生成モデルに関する成果を国際会議であるHAI2021(採択率38.2%)で発表した.この音楽生成モデルを動作させるサーバ,及び光センサ等のセンサ情報を収集してサーバに送信し生成されたBGMを再生する端末を学内の建屋に設置し,センサ情報に基づいて建屋の感情に応じたBGMを再生するシステムを構築した.また,ロボットハンド型身体接触デバイスによって仲介される手を繋ぎながらの会話において,ユーザの手を強く握る触覚で感情伝達を強調すると空間共有感や相手に対する親しみが高まることを示した研究の分析を進め,手指の動きの伝達・再現が空間共有感の強化に寄与することを裏付けた.その成果を上述の国際会議(HAI2021)で発表した.さらに,同様の効果が仮想空間のエージェントとの身体接触インタラクションでも得られか確認するため,HMDで表示したキャラクタの手と実空間のロボットハンドとを重畳し,キャラクタの手に触れられるようにするシステムを開発した.本システムは読売テレビ「ミライの見取り図」(2021/11/1放送)から取材を受け,スタジオでデモを行った.このロボットハンドにおける感情伝達の効果を高めるため,小数のアクチュエータで多様な手の動きを再現する技術について特許出願を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
及びシステム開発は順調に進んでいるが,開発したシステムの評価実験の実施が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
開発したシステムの評価実験を実施するため,比較条件等の準備を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は前年度の成果の分析を進めて国際会議発表を行い,システム開発を進めたが,評価実験の実施には至っていないため次年度使用額が生じた.
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