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2019 年度 実施状況報告書

モバイル端末の物理特性および操作時の姿勢が認知活動に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 19K12084
研究機関関西大学

研究代表者

松田 剛  関西大学, 社会学部, 准教授 (70422376)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードスマートフォン / モバイル端末 / 姿勢 / ウェブ調査
研究実績の概要

本研究ではモバイル端末利用時の姿勢および端末の画面サイズが利用者の感情や認知に与える影響を実験によって解明することを目指している。本年度はそのための予備調査として、まずはスマートフォン利用時の主な姿勢を明らかにするためのウェブ調査(研究項目1:モバイル端末利用時の姿勢に関する質問紙調査)を実施した。個人用のスマートフォンを所持している15歳以上69歳以下の男女600名を対象に、主に利用しているスマートフォンの機種名、1日の平均利用時間、主な利用目的、利用時の姿勢、操作方法、ゲームアプリの利用時間や課金額など、全11項目を選択式の回答方法で尋ねた。その結果、主目的であった利用時の姿勢に関しては、机の上に手を置いた状態で前かがみに座る姿勢(前傾座位)と、机を使わずに後ろにもたれて座る姿勢(後傾座位)で操作することが最も多く、時間も長いことが判明した。横向きに寝た姿勢を選択する人も多かったが、その姿勢で操作することは比較的短時間であることが窺えた。また、操作方法では左手で本体を持ち、右手の指で操作する方法が最も多く選択された。これらの結果から、実験で検証する姿勢としては前傾座位と後傾座位の2つを、操作方法としては左手持ちの右手操作を採用することが妥当と考えられた。スマートフォン本体の重量や使用者の年齢と利用時の姿勢の関連性を探るため、様々な多変量解析を実施したが、姿勢と関連のある変数は見出されなかった。
研究項目1の結果を受けて研究項目2「スマートフォン利用時の姿勢を変数とした心理実験」における行動実験の準備を進め、準備自体は完了したが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、測定は2020年度以降に開始することとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスの感染拡大により、ヒトを対象とした対面実験は当面の間自粛することとなったため。

今後の研究の推進方策

対面実験の自粛要請が解除された後、十分な感染予防策を施した上で研究項目2(スマートフォン利用時の姿勢を変数とした心理実験)の行動実験を開始する。この実験では、姿勢によるリスク判断への影響を検討するため、参加者には前傾座位と後傾座位の2つの姿勢においてスマートフォン上で動作するギャンブル課題を実施してもらう。現時点では具体的な実験の再開時期は未定であるが、2020年の7~8月を目処に考えている。さらに別の姿勢(横向きになった状態など)を検証するための実験を秋以降を目処に実施し、同時期に脳波計を用いた生理実験の準備を進める。

次年度使用額が生じた理由

実験が延期となり被験者謝金が発生しなかったため残額が生じた。残額は翌年度の人件費として利用する。

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公開日: 2021-01-27  

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