• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

脳活動・眼球運動計測に基づく協調作業で生じる「場の空気」の可視化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K12085
研究機関東北工業大学

研究代表者

三浦 直樹  東北工業大学, 工学部, 准教授 (70400463)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード生体信号計測 / 複数人同時計測
研究実績の概要

本研究では、大規模システムの運用における共同作業者の相互影響すなわち「場の空気」を、(1)個人の作業への集中度、及び(2)作業者間の協調意識の、二つの指標により評価可能であると仮説を立て、複数作業者間で同時に計測された生理信号から作業者間の相互影響を評価することを試みる。
2019年度は、単純計算課題を用いて生体信号に基づく複数作業者間における相互影響の解析および個人集中度の解析を行った。第一に複数の実験参加者に携帯型NIRS装置・ウェアラブル眼電位計を装着し、同室で同時に作業、別室で個別に作業の各条件で生体信号の同時計測を実施し、同時に作業を行う他者の存在による社会的促進及び社会的抑制効果の生体信号表象について解析を行った。その結果、他の作業者を意識する度合いの心理評定得点と関連して、同時に計測された参加者間のNIRS信号同調度が変化することが観察された。第二に内発的動機付けを操作する心理課題を用いて、課題に対する集中度について生体計測実験を実施した。課題難易度と内発的動機づけに関わるフィードバック情報の二要因を課題内で操作し、自発的な課題への没頭感と瞬目発生および眼球運動との関連性について解析を行った。その結果、課題の正答率・没頭感が眼球運動発生回数から説明可能であることが示され、作業への集中度を生体データから逆推論できる可能性が示唆された。それと併せて、より現実的な社会技術システムに対処する作業者の認知活動を脳活動計測から評価できるかについて実験を行い、個人の対応能力および課題達成度と脳内ネットワークの活動との関連性を明らかにした。
以上の結果より、脳活動信号と眼電位信号の組み合わせにより、共同作業者間の認知的な相互影響を評価可能であることを示す知見が得られた。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画において設定した、マルチモダリティでの複数参加者同時計測環境を構築することができ、作業者の集中度および同調度を評価可能な生体計測実験の遂行を行えた事から、研究計画をおおむね順調に遂行出来たと評価できる。生体計測実験に関しては、2020年度以降の実験設計をする上での基礎的データとしては十分な知見が得られたが、統計感度を十分に確保するだけの参加者を募集できなかったことから、参加者数を増加させたうえでさらなるデータ解析を行い、論文投稿・学会発表の形で成果公表を目指す。

今後の研究の推進方策

2020年度以降は、前年度の知見に基づきより現実的な課題を用いて、協調行動時の脳活動・眼電位解析を行っていく。協調行動課題としては、実験参加者間での社会的な関係性が好調行動に反映されるような課題を用いて、より現実の作業現場に近い社会的文脈の中での協調行動意識が生体信号に表彰されるかについて分析を行なっていく。その結果を2019年度の研究で得られた基礎的な認知課題の結果と比較することで、協調行動の評価可能性について検証を行なってゆく。具体的な課題としては、同室内でメッセージのやり取りを伴いながら取り組む課題を想定し、上司と部下 (指導者と被指導者)を想定したPC作業課題により、各課題で生じる他者との協調意識および課題への集中度とその相互影響を解析する。さらに2019年度に行った生体計測実験に関して、学術発表を目指し被験者数の増加のため追加実験を行う。
しかしながら、昨今の感染症に関する国内情勢を考慮すると、実験参加者を募集しての生体計測実験を実施可能な時期がずれ込む可能性も否定できない。その場合には現在までに計測した生体計測データの解析作業に注力し、実験参加者間相互作用を推定するための信号処理・特徴抽出のための手法の検討を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 複雑な社会技術システムにおける想定外事象対応の機能的MRI:課題成績と問題対応特性は問題解決脳領域の低活動と関連する2020

    • 著者名/発表者名
      三浦 直樹, 吉井 慶人, 高橋 信, 杉浦 元亮, 川島 隆太
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェース学会論文誌

      巻: 22 ページ: 43-54

    • DOI

      https://doi.org/10.11184/his.22.1_43

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] メガネ型ウェアラブルデバイスを用いた 没入度の評価に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      遠藤輝人, 三浦直樹
    • 学会等名
      令和2年東北地区若手研究者研究発表会
  • [学会発表] メガネ型ウェアラブルデバイスを用いた没頭感の評価に関する研究2019

    • 著者名/発表者名
      遠藤輝人, 三浦直樹
    • 学会等名
      ヒューマンインタフェースシンポジウム2019

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi