研究実績の概要 |
本申請者は、近い将来、自然言語による一般人と家庭用ロボットのコミュニケーションにおいて、それを阻害する可能性のある認知機構の差異に起因する認知障壁(Cognitive Divide)を本質的に解消するために、人間の認知機能のモデルを擁し、同等の自然言語理解能力を備えた人間・ロボット対話管理システムの開発を行い、この5年間、その成果を著書、国内外の学術会議およびジャーナル論文で公表した。 本年度は、特に、strong psychological equivalenceというキーワードを掲げ知的人工物(ロボットやアバターなど)に人間と同等の心の機能を所持させることを目的として研究を進展させてきた。その成果は、ロボット工学関係の学会のみならずバーチャルリアリティー学会などの関連学会で公表した。この研究の中心になるのは独自の理論である心像意味論で提唱している心のモデルとイメージのモデルである。その有効性は心理実験を通して確認され国際ジャーナルJouurnal of Artificial Life and Robotics [1]で公表した。 [1]Khummongkol, R., Yokota, M. Towards robotic deep spatiotemporal language understanding based on mental-image-directed semantic theory. Artif Life Robotics 29, 70-80 (2024). https://doi.org/10.1007/s10015-023-00905-8
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