| 研究課題/領域番号 |
19K12121
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| 研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
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研究代表者 |
寺井 あすか 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (70422540)
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| 研究分担者 |
楠見 孝 京都大学, 教育学研究科, 教授 (70195444)
地村 弘二 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (80431766)
近添 淳一 生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 准教授 (40456108)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 創造的思考 / 内的表彰 / 比喩生成 / 計算機実験 / MRI実験 |
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| 研究実績の概要 |
雲の形から動物、人間の顔などを思い浮かべるといった心理現象として、外界からの刺激に対しよく知ったパターンを知覚することにより形成される内的表象を投影し、新たな意味を見出すパレイドリア現象が報告されている。本研究課題は、このような外界からの刺激による内的表象の形成・投影による新たな意味の創発に関する認知・神経メカニズムの解明を目的としている．今年度は比喩生成の認知メカニズムの解明を目的とし，比喩生成における喩えられる語が持つ特徴の顕現性の影響に関する計算機実験を実施した．さらに，畳み込みニューラルネットワークを用い，視覚刺激（画像）から比喩生成が可能なシステムの構築を行い，入力された画像と喩える語 ・喩えらられる語の視覚的類似性が比喩生成に与える影響の検討を行った．また，2019年度に引き続き，比喩と同様の意味構造を持ち，二つの異なる概念を組み合わせることでユーモアを生成する言葉遊びである「AとかけてBととく，その心はC /C‘」という形式の「なぞかけ」を題材とし，構成する単語そのものの印象がなぞかけにより生成されるユーモアに与える影響について検討した．さらに，比喩生成時において内的表象が形成される神経メカニズムを解明することを目的とし，2019年度に実施した画像を口頭で説明する画像説明課題を用いたMRI実験により得られたデータに対し，生成された説明を比喩を含む比喩的説明と字義通り説明に分類し，比喩生成に関わる神経基盤の解明を行った．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度に実施したMRI実験で得られたデータ解析し，比喩生成に関わる神経基盤の解明を行った．2020年度に，個人差を考慮した比喩生成において形成される内的表象の推定を目的とした追加課題を含むM R I実験の実施を予定しており，M R I実験の計画立案・フィージビリティテストを行なった．しかし，実験では被験者による発話を被験者の口元にMRI対応マイクを設置して録音を行う必要があるため，Covid-19の感染拡大対策を考慮し2020年度の実験実施を中止し，延期することとした．一方，比喩生成における特徴の顕現性の影響，視覚刺激からの比喩生成における画像類似度の影響，なぞかけにおける概念の印象がユーモア生成に与える影響に関し、計算機実験により検討を行った．
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| 今後の研究の推進方策 |
Covid-19が一定程度収束した後，2020年度に実施予定であったMRI実験を被験者30名程度にて実施したいと考えている．また，比喩生成メカニズム検討として，視覚刺激に対する比喩生成メカニズムとして，引き続き畳み込みニューラルネットワークを用いた計算機実験を実施し，形状特徴が比喩生成に与える影響の検討を行いたいと考えている．さらに，比喩生成が創造的思考に与える影響として，キャッチコピー生成における比喩生成機構の働きについて検討する．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
Covid-19の影響により予定していたMRI実験の実施を延期した．Covid-19が収束した後、感染対策を行なった上でのMRI実験実施を予定しており，そのための旅費・被験者謝金，また実験により得られたデータの整理補助としての謝金として使用する。
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