研究課題/領域番号 |
19K12169
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
|
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
木村 浩 京都工芸繊維大学, その他部局等, 教授 (40192562)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | interlimb coordination / split-belt adaptation / sensorimotor function / spinal cat / hip extension / leg unloading / gait transition |
研究成果の概要 |
歩容適応研究では左右ベルト速度が異なるトレッドミル(スプリット)がよく用いられる.除脳(視床)ネコでは脊髄と小脳レベルでの適応がみられ,それぞれ早期,遅延適応と呼ばれる.従来の数理モデルではなく腰伸展または脚徐負荷情報による遊脚相遷移という感覚運動機能を中心とした「脊髄ネコモデル」に,歩幅学習機能を付加した「視床ネコモデル」を構成し,歩容適応を姿勢安定化の観点から説明した.さらに高速ベルト側伸展脚の対脚で遊脚期間を短縮する「交差性伸展反射」を導入し,スプリットで着地時左右位相差が0.5に保たれること,低速スプリットで速度低高脚1:2歩容が現れる脊髄ネコ実験を四脚ロボット実験により再現した.
|
自由記述の分野 |
知能ロボット
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
4脚ロボットの自律歩容適応・遷移において脚間協調は重要である.本研究は最終的に,従来の上位指令による歩容切替ではなく感覚運動機能のみによる自律分散的な歩容適応・遷移を目指している.本研究は左右脚間協調に焦点を絞って,そのメカニズムを考察した.結果として,歩容適応では胴体姿勢安定化のために着地タイミング決定が重要であることが分かった.さらに,歩容遷移とは両脚支持期において胴体を含む系全体の力学的安定性を保ちながらどちらの脚が先に離地するかという離地タイミング決定問題に帰着できることが明らかになった.このような知見は,4脚ロボットの感覚情報に基づく自律制御における複雑度の低減に貢献する.
|