研究課題/領域番号 |
19K12180
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
佐藤 美恵 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00344903)
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研究分担者 |
橋本 直己 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (70345354)
伊藤 篤 宇都宮大学, 工学部, 教授 (80500074) [辞退]
金成 慧 宇都宮大学, 工学部, 助教 (40813770)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 感性情報処理 / 眼球運動 |
研究実績の概要 |
本年度は、実験対象を画像から実空間に広げることを目的に、3次元空間において注視点の3次元位置情報の判定と、その精度向上を試みた。最初に、ユーザの眼球運動情報に基づき、輻輳角から注視点を推定したが、現状のヘッドマウントディスプレイのアイトラッキングを使用した場合、3次元空間で両眼の視線が交差することは稀であり、その多くはねじれの関係にあることが問題となった。そこで本研究では、注視点の判定方法として、ユーザを真上から見たx-z平面上での両眼の視線の交点の座標を算出し、注視点のx座標とz座標を決定した。そして、ユーザを真横から見たy-z平面上で、決定したz座標における、それぞれの視線上の点を結ぶ線分の中点のy座標を求め、注視点のy座標とすることで、注視点の3次元位置情報を求めた。 実験では、注視点の3次元位置情報の精度検証を目的に、3次元位置情報が既知の円板(視覚5.7度)の中心を注視するよう被験者に指示した上で、ヘッドマウントディスプレイのアイトラッキングにより得られた被験者の眼球運動情報を収集した。円板の配置距離は、被験者の正面0.5m~2.0mとし、各距離で1.0秒間(120フレーム)の注視を計測した。被験者は正常な視力を持つ5名とした。結果の解析では、収集した眼球運動情報から上述の方法で注視点を判定した。そして、円板の中心座標と被験者の注視点座標を比較し、座標間の距離を誤差として計算した。また、視線のブレを軽減するため、0.25秒間(30フレーム)と0.50秒間(60フレーム)の2条件で平均化した結果も求めた。結果として、注視点の判定における有効距離は、平均化なしの条件では1.0mであり、60フレームで平均化した条件では1.3mであった。誤差の成分としては、z軸方向(奥行き方向)の誤差が大きかったため、今後の課題として、z軸方向(奥行き方向)の精度向上が挙げられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験機器であるヘッドマウントディスプレイのアイトラッキングの精度を正確に把握するのに時間を要したため、やや遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
注視点の3次元位置情報のz軸方向(奥行き方向)の精度を改善する。そして、マイクロサッカードを含めた眼球運動情報について、観光地のデータを用いた実験を実施し、本研究の有効性を示す。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際会議の発表がオンラインとなり、旅費を使用しなかった。購入予定のヘッドマウントディスプレイの発売時期が遅れたため、納品が年度内に間に合わなかった。 学会発表(国際会議、国内会議)で、旅費と参加費に使用する。最新のヘッドマウントディスプレイを購入する。
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