デカルト座標系で表されたタンパク質の立体構造の集まりから、ダイナミクスや構造変動、構造異質性に関する情報を効果的に得るための手法として、立体構造の「集団の集まり」における集団間変動ならびに集団内変動を表す共分散行列を推定するための変量効果モデルに基づく手法を開発した。両変動を分離し、集団間の違いを引き出すことを意図した手法である。また、この「集団の集まり」に対して、異分散性を考慮した重み付き最小二乗法を二段階で適用することにより、同様に、集団内・間共分散行列を推定する手法も開発した。数値実験において、これらの手法で推定した共分散行列から、主要ダイナミクスなど諸量を効果的に推定できた。
|