研究実績の概要 |
本研究の目的は,老齢者の日常生活動作・活動(ADL)に含まれる食事,排せつ,入浴,掃除などを音,ニオイ,振動などのセンサーデータを活用して認識し,その行動をモデル化し,個人の生活リズムとして評価可能とすることで,短期(突発)・中期・長期的な観点で老齢者の状態を管理可能とし,①突然の事故(転倒),②状態変化に応じたケアプラン作成,③認知症の早期発見などの介護ケアに貢献することである. 本目的に対して,これまでの研究において,(1)介護記録における自立度自動評価アルゴリズム,(2)介護記録からのオントロジ生成の試作などに取組みしてきた.最終年度となる23年度は,22年度の成果である行動認識システムにおいて,新たに磁石センサを活用したシステムを構築(a)し,行動認識に関する評価を実施した.その結果,22年度の成果である生活音の認識による行動認識にて達成できなかった行動についても認識可能となった.これにより,Data-driven approachによる生活行動の認識と,Knowlege-driven approachを行うためのオントロジ構築を組合わせたナレッジグラフの構築が完成し,認知症の早期発見に向けた提案を実施することができた(b). (a)PAPEL Joao Filipe, MUNAKA Tatsuji, Detecting Activities of Daily Living for the Elderly Using Magnet Sensors, IEEE Smart World Congress. https://doi.org/10.1109/SWC57546.2023.10449315 (b) PAPEL Joao Filipe, MUNAKA Tatsuji, Abnormal Behavior Detection in Activities of Daily Living: An Ontology with a New Perspective on Potential Indicators of Early Stages of Dementia Diagnosis, IEEE 13th International Conference on Consumer Electronics (Presented in September 2023 on Berlin - German). https://doi.org/10.1109/ICCE-Berlin58801.2023.10375618
|