近年,爆発的に増加している個人ゲノムデータの取り扱いには高いプライバシのリスクが付随するため,有用なデータが様々な組織に囲い込まれることが懸念されている.このような状況を鑑み,本研究では,主として秘密分散法に基づき,ゲノム配列を安全に検索する手法や,ゲノム情報を含む臨床情報等をクエリとして機械学習モデルを安全に評価することのできる手法を開発した.秘密計算は秘密を保護しない方法と比較して性能が大きく劣る問題があるが,本研究では索引機能と計算性能の両立を可能にする簡潔データ構造で用いられている技術の応用や,秘密分散法に加え,TEE等を用いた技術の開発により,実用に迫る性能を達成する手法を開発した.
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