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2023 年度 実績報告書

脳領域間・ニューロン間の因果的結合性とネットワーク構造の推定および実験的検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K12212
研究機関統計数理研究所

研究代表者

三分一 史和  統計数理研究所, 学際統計数理研究系, 准教授 (30360647)

研究分担者 尾家 慶彦  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50396470)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード動的因果推 / ブートストラップ法 / 非線形因果性 / セミパラメトリックモデル
研究実績の概要

本研究では、時系列データの因果分析の重要性を評価するために、4つの異なるブートストラップ法の性能を比較した。これらの結果は、査読付きジャーナル Entropyに掲載された。多変量シミュレーションデータを用いて、以下の方法を調査した。無相関位相ランダム化ブートストラップ (uPRB)、タイムシフトブートストラップ (TSB)、定常ブートストラップ (SB)、およびARシーブブートストラップ (ARSB)である。uPRB法は変数間の相互作用を正確に識別するが、一部の変数の自己フィードバックを検出できない。TSB法はuPRBよりも性能が低く、特定の変数間のフィードバックを検出できない。SB法は一貫した因果関係の結果を示すが、平均ブロック幅が増加すると自己フィードバックの検出能力が低下する。ARSB法は優れた性能を示し、すべての変数間で自己フィードバックと因果関係を正確に検出する。インパルス応答関数 (IRF) の分析では、ARSB法のみがすべての変数で自己フィードバックと因果関係を検出し、接続図と一致している。他の方法は検出性能にばらつきがあり、偽陽性や自己フィードバックのみの検出が見られる。

さらに、非線形因果性の検出方法の開発も行った。具体的には、指数型AR (ExAR) モデルを多変量タイプのExVARモデルに拡張した。ExVARモデルでシミュレートしたデータをセミパラメトリックモデルで推定し、元のデータのパラメトリックな構造が未知でも非線形因果性を推定できる可能性を示した。このアプローチにより、複雑なデータ構造に対する柔軟な因果分析が可能となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Comparison of Bootstrap Methods for Estimating Causality in Linear Dynamic Systems: A Review2023

    • 著者名/発表者名
      Miwakeichi Fumikazu、Galka Andreas
    • 雑誌名

      Entropy

      巻: 25 ページ: 1070~1070

    • DOI

      10.3390/e25071070

  • [図書] 時系列データ解析における課題対応と解析例2024

    • 著者名/発表者名
      三分一 史和(共著)
    • 総ページ数
      318
    • 出版者
      情報機構
    • ISBN
      978-4-86502-262-9

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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