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2020 年度 実施状況報告書

超並列がん進化シミュレーションによる腫瘍内不均一性生成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K12214
研究機関東京大学

研究代表者

新井田 厚司  東京大学, 医科学研究所, 講師 (00772493)

研究分担者 岩嵜 航  東北大学, 生命科学研究科, 助教 (30838959)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードシミュレーション / 深層学習
研究実績の概要

前年までに行っていた超並列シミュレーションと対話的可視化によるがんの進化の多様性の解析(Niida et al., PeerJ, 2020)を、より複雑で現実に近いがんの進化シミュレータであるTumopp (Iwasaki and Innan, PLoS One, 2017)を用いて行おうと考えた。そのために、まず、Tumopp を東大医科研のスーパーコンピュータSIROKANEで並列実行できるパイプラインを構築した。Tumoppはパラメータ数が多いので、効率的な可視化を行うためには次元圧縮が必要である。またTumoppは三次元空間での腫瘍成長を再現し、多領域シーケンスから得られる多領域変異プロファイルをシミュレートすることが可能である。Tumoppのシミュレーション結果の次元圧縮の手法として、深層学習の一種であるオートエンコーダの適用を考えた。その可能性を検証するために、中立進化及びダーウィン選択による腫瘍内不均一生成が実現されるパラメータ条件それぞれで、腫瘍をシミュレーションにより生成し、されにそれから多領域変異プロファイルを生成した。多領域変異プロファイルを深層学習による画像判別を行うと中立進化及びダーウィン選択による腫瘍内不均一生成がクリアに判別でき、深層学習による次元圧縮の可能性が示された。現在、Tumoppの並列実行パイプラインを利用して様々なパラメータ値で腫瘍成長をシミュレートし、その結果の次元圧縮をオートエンコーダ及びその変法である変分オートエンコーダを用いて検討している。今後、次元圧縮した結果に対し対話的可視化を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Tummopの並列計算パイプラインの構築を終了し、シミュレーション結果に深層学習を適用できる可能性を示た。

今後の研究の推進方策

次元圧縮の手法が確立したら、それを超並列シミュレーション結果に適用し、対話的可視化を行う。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により出張がなくなったため。

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公開日: 2021-12-27  

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