研究課題
基盤研究(C)
本研究では,個体全身のイメージングが可能なメダカを用いて系統間の表現型比較解析を可能とする計測・解析技術を構築し,疾患に関わる遺伝背景の解明に向けた研究を目的とした.まず,メダカ稚魚の全身に渡る高解像3次元細胞観察のために,広視野・高分解能2光子励起ライトシート顕微鏡の開発を行った.この顕微鏡を用いて骨異常を有する変異体系統の計測・解析を進め,骨形態を局所特徴量記述子によって定量化する方法を考案し,メダカ変異体系統を個体レベルで比較する方法の開発を行った.
バイオイメージング
遺伝学的な未解決問題をより基礎的な立場から検証するためにモデル生物を利用した計測・解析の方法論の発展は極めて重要である.メダカの利点は近交系の樹立が可能であることで遺伝学研究において脊椎動物としてユニークなモデルとなる.本研究では近年急速に発展している蛍光計測技術および画像解析技術の応用により定量的な個体解析から遺伝学へ結びつける研究を目的とした。今後これまで捉えられなかった表現型の検出から遺伝背景の理解が可能となると期待される.