| 研究課題/領域番号 |
19K12233
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| 研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
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研究代表者 |
金井 秀明 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (90282920)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 情報共有 / ヘルスケア / 地域包括ケア / トラスト / 多職種連携 / プライバシ感 |
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| 研究実績の概要 |
地域包括ケアを対象とし，速やかで適切なケア実現のため，医療専門職に加え家族や地域住民間で高齢者の様々な情報を共有するシステムの開発を進めてきた． 本研究では，その試作システムの運用試験で明らかになった課題のうち情報共有システムの人的側面である「多職種間での情報共有による弊害」の解決を目指す．そのため「共有する情報」と「情報共有の相手」に対するトラストを担保する機構の開発を行う．本研究では，（１）共有情報及び利用のセキュリティ支援，（２）情報共有におけるプライバシー感への気づき支援及び（３）共有情報及び情報提供者へのトラスト支援について取り組む．
令和２年度は，（１）共有情報及び利用のセキュリティ支援，（２）情報共有におけるプライバシー感への気づき支援を進めた．また，（３）の合意形成アルゴリズムの開発に着手した．項目（１）については，初年度に着手した「言換えシソーラスによる言語的言換え」を実現した．それに伴い，言換え手法（言語的及び視覚的手法の単独・併 用）の有効性を検証した．項目（２）については，初年度に特定した情報項目に対し，見守りモードや職種によるプライバシー感に相違を視覚的言換えで表現した．新型コロナウイ ルス感染症を考慮しシステム利用者へのインタビュ調査が困難と判断し，その代わりにシステム利用者ごとに質問票を作成し，書面による調査を開始した．項目（３）については，入力情報の真偽判定に，合意形成アルゴリズムを活用の検討をした．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和２年度は，（１）共有情報及び利用のセキュリティ支援，（２）情報共有におけるプライバシー感への気づき支援を進めた．また，（３）の合意形成アルゴリズムの開発に着手した．項目（１）については，令和元年度に着手した「言換えシソーラスによる言語的言換え」を実現した．それに伴い，言換え手法の有効性を検証した．項目（２）については，令和元年度に特定した情報項目に対し，見守りモードや職種によるプライバシー感に相違を視覚的言換えで表現した．システム利用者ごとに質問票を作成し，書面による調査を開始した．項目（３）については，入力情報の真偽判定に，合意形成アルゴリズムを活用の検討をした．令和元年度，令和２年度の研究成果について，英語図書の一章（２２ページ分）を執筆した．
一方，令和２年度も令和元年度同様に，新型コロナウイルス感染症の情勢を鑑みてシステム利用者へのインタビュ調査が困難であったため，その代替方法として，システム利用者ごとに質問票による調査を行った．
上記のように，当初の研究計画通り，概ね進展していると判断する．
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| 今後の研究の推進方策 |
令和３年度は，（１）共有情報及び利用のセキュリティ支援，（２）情報共有におけるプライバシー感への気づき支援を進める．また，（３）の合意形成アルゴリズムの開発を進める．
項目（１）については，令和２年度までに行った調査に基づき言換え手法の有効性を検証を進める．そして，共有する情報及び利用時のセキュリティ支援を構築する．項目（２）については，令和２年度までに行った調査に基づき見守りモードや職種によるプライバシー感に相違を視覚的言換えの有効性の検証を進め，プライバシー感へ気づき支援を構築する．項目（３）については，入力情報の真偽判定に，合意形成アルゴリズムを活用を進め，共有情報及び情報提供者へのトラスト支援を構築する．
項目（１）から（３）の有効性の検証に関しては，新型コロナウイルス感染症の情勢によっては，システム利用者へのインタビュ調査を行う．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症のため，予定していた国内外の学会出張がオンライン開催になり，その出張旅費分を次年度に繰り越した．次年度では出張旅費として利用する予定．
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