研究課題/領域番号 |
19K12234
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
内平 直志 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (30393838)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | イノベーション・デザイン / Cyber Physical Systems / Internet of Things / Artificial Intelligence / Digital Transformation / FMEA |
研究実績の概要 |
令和2年度は,計画に基づき以下の4つの研究項目を実施した. 研究項目(A)の「CPSイノベーションの分析フレームワークと事例データベース構築」に関しては,昨年度に実施した国内外の事例調査の精緻化を行い,国内研究会(電子情報通信学会,サービス学会)で発表するとともに,国際会議に投稿した.また,ヒアリングによる事例調査と文献調査によりAI応用システム開発における困難マップを構築し,Webで公開するとともにその成果を国内研究会(日本MOT学会)で発表するともに国際会議に投稿した. 研究項目(B)の「CPSイノベーションのシステム設計手法の開発」に関しては,4つの設計(価値設計,システム設計,戦略設計,プロジェクト設計)から構成される「デジタルイノベーション手法」を,事例適用を通じて洗練化した.特に,プロジェクト設計に関しては,AI応用システム開発におけるプロジェクトFMEA手法を提案し,国際会議に投稿した. 研究項目(C)の「CPSイノベーションのシステム運用・検証手法の開発」に関しては,CPSイノベーションのシステムの導入・運用をデジタルトランスフォーメーション(DX)と捉え,DX推進においてステークホルダ間に発生するギャップをインタビューに基づき抽出・分析し,ギャップ要素として整理し,国内研究会(日本MOT学会)で発表した. 研究項目(D)の「イノベーション・デザイン手法の効用メカニズムをモデル化し,評価する理論的枠組みの構築」に関しては,昨年度に実施したワークショップの基礎検討に基づき,被験者によるイノベーション・デザイン手法の評価実験を行った.また,イノベーション・デザイン手法を地域課題解決に適用した事例を解説記事として発表した(電子情報通信学会学会誌). また,「イノベーション・デザイン手法」に関して,雑誌への寄稿や講演会での発表などで積極的にアウトリーチを行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に計画していた「事例データベース構築・整備」,「イノベーションデザイン手法の構築」「運用・検証手法の構築」「ワークショップ評価法の開発」に関しては,ほぼ予定通り実施し,その成果を国内の研究会等で発表したが,COVID-19の影響もあり国際会議での発表は次年度に繰り越すことになった.
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今後の研究の推進方策 |
計画に基づき,イノベーション・デザイン手法の洗練化を行うとともに,イノベーション・デザイン手法の効果を検証するワークショップを実施し,効用メカニズムのモデル化を行う.あまた,研究成果を国際会議で発表するとともに論文誌に投稿する.
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響により,事例調査のため出張,国内会議・国際会議への参加のための出張が予定通りできなかったため次年度使用額が生じた.2021年度も引き続きCOVID-19の影響が懸念されるが,オンライン開催の国内・国際会議を含めて,成果を積極的に発表していく予定である.具体的には,AHFE2021,KICSS2021などの国際会議で発表予定である.
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