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2019 年度 実施状況報告書

街の特性とユーザ特性抽出によるロングテールに対応した経路推薦の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K12240
研究機関京都産業大学

研究代表者

河合 由起子  京都産業大学, 情報理工学部, 教授 (90399543)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードビッグデータ分析 / SNSデータ分析 / ユーザ特性 / 行動分析 / 経路推薦
研究実績の概要

本研究の目的は、ビッグデータを最新の機械分類と深層学習を利用しつつ、陽に明らかでない地物や通りの特性を抽出する技術、地物や通りをユーザの興味と関心に基づき分類し、ユーザ特性を抽出する技術、街ごとのそれら特性の相関性からユーザごとに認知しやすいLMを生成する技術、それらを用いた経路をアダプティブに生成し推薦する技術により、外国人観光客や夜間移動するユーザなど、多様なユーザのLMに対する認識率を向上させることで、目的地へ辿り着ける経路の推薦システムを開発し、安全性と快適性、有用性の向上を達成することである。
LMとなり得る店舗や名所、河川などの地物や通りに対して、名称や高さ、大きさの明示的な特徴だけでは、ユーザの興味や知識の程度が分かってもそれに準じた表現は困難になるため、LMの様々な特徴抽出がLMの認識率の向上のためには重要な課題となる。初年度は、LMの各特徴抽出に必要となる、「陽に明らかでない地物と通りの雰囲気特性の抽出」および「地物と通りに対する興味と関心に基づくユーザ特性の抽出」に取り組んだ。具体的には、SNSデータおよび映像データを収集し、Cognitive Service, Watson, cloud visonなどのライブラリを画像の種類ごとにパラメータチューニングし、色、形、意味の特徴量を抽出し、TFiDF、Glove、word2vec、LSI、KDE、SVM、RNNを用いて分析を行った。分析では、ユーザの母国語推定、画像の人物と顔画像解析によるユーザの年代推定、発信位置によるユーザの居住地域推定より、推定ユーザごとの地物と通りに対するトピックをユーザ特性として抽出できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた、課題イの「陽に明らかでない地物と通りの雰囲気特性の抽出」、および課題ロの「地物と通りに対する興味と関心に基づくユーザ特性の抽出」を行った。これら進捗状況として、国内会議、査読付き国際会議にて成果発表を行い、1件の受賞があった。

今後の研究の推進方策

次年度以降は、課題イ「陽に明らかでない地物と通りの雰囲気特性の抽出」、課題ハ「街の特性と相関性抽出に基づく多様なランドマークの生成」、課題ニ「アダプティブな経路案内生成と社会実験による検証」の3課題に取り組む。
次年度は、研究計画の予定通り、課題イの雰囲気抽出として、画像解析結果の特徴量とSNSデータのテキストマイニングより形容表現、評判情報、感情情報を抽出することで、明示的特徴抽出だけでなく暗黙的特徴を抽出し検討する。また、課題ハとして、街の地物と通りごとの雰囲気特性の相関性を算出し、また、同様に各地物と通りごとにユーザ特性の相関性を抽出し、任意のLMに対して双方の相関の高いLMを検出し、検出したLMの雰囲気特性を用いて言い換え表現を生成することで、ユーザ特性に基づいたLMの認識率向上に取り組む。これにより例えば、親子にとって評判の良いお店、お年寄りには隅田川のように桜の美しい高野川、外国人観光客には夜賑わってる先斗町といったLMを生成する。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた調査ならびに開発のための補助業務(人件費)を削減して実施できたこと、調査ならびに発表予定であった学会がコロナウィルスにてオンラインとなったことより旅費が削減されたため、次年度の以降の研究発表・調査旅費ならびに補助的業務として本年度分を繰り越すこととする。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ジオタグツイートの言語相関性分析による観光スポット推薦手法の検討2020

    • 著者名/発表者名
      豊島 亮真, 阪本 翔太, Siriaraya Panote, 王 元元, 河合 由起子
    • 学会等名
      情報処理学会第82回全国大会
  • [学会発表] ガイドシェアリング実現に向けたシェアリングユーザ推薦手法の提案2020

    • 著者名/発表者名
      山本 陸矢, Panote Siriaraya, 王 元元, 河合 由起子
    • 学会等名
      第12回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (DEIM Forum 2020)
  • [学会発表] Witnessing Crime through Tweets: A Crime Investigation Tool based on Social Media2019

    • 著者名/発表者名
      Panote Siriaraya, Yihong Zhang, Yuanyuan Wang, Peter Jeszenszky, Mohit Mittal, Yukiko Kawai, Adam Jatowt
    • 学会等名
      n Proc. of the 27th ACM SIGSPATIAL International Conference on Advances in Geographic Information Systems (ACM SIGSPATIAL 2019)
    • 国際学会
  • [学会発表] 時空間演算を用いた動的オブジェクトを含むスポット検索手法2019

    • 著者名/発表者名
      上坂 佳, Siriaraya Panote, 王 元元, 河合 由起子
    • 学会等名
      第14回 Webインテリジェンスとインタラクション研究会
  • [学会発表] 空間演算に基づく遭遇率を考慮したスポット推薦システムの提案2019

    • 著者名/発表者名
      吉村 晴夏, Panote Siriaraya, 王 元元, 河合 由起子
    • 学会等名
      第14回 Webインテリジェンスとインタラクション研究会
  • [図書] Putting Social Media and Networking Data in Practice for Education, Planning, Prediction and Recommendation2019

    • 著者名/発表者名
      Panote Siriaraya, Yuanyuan Wang, Yukiko Kawai, Yusuke Nakaoka, Toyokazu Akiyama
    • 総ページ数
      237
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      978-3-030-33697-4

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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